タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

象戦

バンコク・インターナショナル・ブックフェア2017

毎年3月末から4月上旬に開催される
バンコク・インターナショナル・ブックフェア
(Bangkok Intarnational Book Fair)に
3月30日、数年ぶりで行ってきました。

場所は、シリキット・コンベンションセンター。
MRTクイーンシリキット・センター駅から
地上に出た目の前です。

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開場時間10:00からさほど経っていないのに
もうこんなに来場者が! 毎年大盛況なんですよね~。

なぜかというと書籍が通常より割引価格で販売されるから。

そんなわけで会場内に入るとカートを引いて歩く人の姿もちらほら。
大量買いして自分で読むのか転売するのかは知りませんが。

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行列のできたこのブースには「KADOKAWA」って書いてありますよ。
PHOENIXってゲームかなんかですかね?

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ここは若者に人気のサブカル系出版社「a book」のブース。
日本を扱った本が多く目に付きました。

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ここには料理のレシピがずらっと並んでいて壮観!
女性が手に取っているのは日本の裁縫の本のタイ語訳版です。

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あっ、ポケモンGOグッズだ!
カビゴンの人形があまりにも可愛くて買おうか迷いましたが
我慢しました(笑)

ちなみに(小)199バーツ、(大)250バーツ。


日本ではなかなかお目にかかれないブースを発見。

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イランの文化を紹介する本ばかりを集めたブース。
たぶんイラン政府が出しているんでしょう。

見た限りどの本もタイ語でしたよ。
こんなに多く出版されているんですね。

このゾーンにはドイツやら中国やら台湾やら
海外の書籍などを扱うブースが集まっています。

日本のも

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紀伊國屋書店が日本語書籍を売っていました。

それとちょっとそこから離れた場所ですが、

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泰日経済技術振興協会(ソーソートー)のブースもあります。
主にタイ人向けの書籍が並んでいますが、ここで私も1冊購入。

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右の本です。『日本クロスカルチャータイ』。
タイ語中上級者向けの読解練習本です。

これ絶版になったという噂があったんですが、
また増刷して復活したんですね。良かった!

それと左は『クランカム』(คลังคำ)という
唯一のタイ語シソーラス(類語辞典)の改訂版。
タマサート大学のブースで買いました。

初版よりも一層分厚くなって
日本へ持ち帰るのに難渋しましたよ(笑)


そんな感じで物凄い数の出版社ブースが出展しているので
タイ語学習をしている方は行ってみる価値があると思います!

ブース以外に今回はこんな特別展示もありました。

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葬儀返礼本の歴史展示。

葬儀返礼本とは、葬儀に参列した人に返礼として配布する本で、
タイ独特の風習です。

ラマ5世の意向で1880年、船の沈没事故で亡くなったプラナーンチャオ・
スナンタークマリーラット・プラボーロムラーチャテーウィーの葬儀で
配布されたのが最初。

この方って以前当ブログで取り上げたことがあるのを覚えてますか?
アユタヤワット・ヤイ・チャイモンコン境内にある「ドラえもんの祠
に祀られている子供のお母さんです。一緒に亡くなったんでしたね。

その後ラマ5、6世による推奨もあって王族・貴族の間で葬儀返礼本が
普及していきました。編纂・印刷をしていたのはなんと国立図書館

内容は故人の経歴のほか、貰った人に役立ったり楽しんでもらえるように、
歴史や仏法、古典、文学作品、占い、法令、演劇の台本、薬学などなども
盛り込まれていました。

とくにマスコミが発達していない時代の「歴史」を掲載した葬儀返礼本は
歴史研究をするには貴重な資料となっているんですよ。
卒業アルバムの巻末に世の中の出来事の年表が掲載されていますよね。
あんな感じのものから一つの出来事を詳細に綴った内容のものまでありました。

その後、葬儀返礼本の文化は一般人にも広まり、今も続いています。

プミポン国王葬儀の際にも間違いなく配布があるはずです。

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これはラマ8世の葬送返礼本。
本物は向こうのガラスの中に展示してあって、
これは全ページをカラーコピーしたもの。

パラパラめくっていて興味深い内容が目に留まりました。
「ナレースワン王の象戦の地仏塔について」

以前訪れたスパンブリー県のドーンチェーディーの仏塔発見までの
経緯が数ページにわたって詳しく書かれているようです。

アユタヤ王朝のナレースワン王がビルマ軍大将と象で一騎打ちして
勝利した「象戦」(ユッタハッティー)の地は、アユタヤ王朝年代記の
記述からかつてはカンチャナブリー県内だと推定されていました。

それが年代記異本の記述からスパンブリー県内で発見されたんです。

うおぉぉっ、これは読んでみたい!



そんな感じでブックフェアをひとおおり見たところでお昼時になったので、
シリキット・コンベンションセンター内のフードコートへ。

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このとおりかなり広くて、さらに大盛況!

味はそこそこのカオソーイもありますが、
私は、

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サーモン入りトムヤムヌードルを頂きました。


BANGKOK INTERNATIONAL BOOK FAIR 2017 は、
2017年3月29日(水)~4月9日(日)の10:00~21:00に
シリキットコンベンションセンターで開催しています!


ここまででブックフェアについては終わりなのですが、
帰り道に最近流行りの店に立ち寄ったのでついでに書いておきます。

場所はアソークターミナル21
スーパーマーケットがある階って地下でしたっけ? 1階でしたっけ?
とにかくその階に行くと…

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うわさどおりに行列が。
この店ってチャーイェン(タイ・ティー)の店なんです。

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この「Cha Tra Mue」というチャーイエンのブランド、
見たことのある方もいるかと思います。有名ですよね。

で、並んでいる人の目当てはチャーイェンではなく、

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この左の「チャーイェンのアイスクリーム」なのです。
Cha Thai Soft Serve」って英語で書いてありますね。
45バーツ。

ここ最近SNSで人気急上昇なんですよ、このアイスクリーム。

でも美味しい! という人もいれば大したことないじゃーんと
いう人もいるので自分で確かめようと来たんですが…

私の数人前でアイスクリーム製造機が故障して販売中止に _| ̄|○


悔しいので、

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代わりにチャーイェンを買ったのでした。
どなたかリベンジをお願いします!!(笑)

一応店の情報を書いておきますか。

<情報>
店名 Cha Tra Mue (ชาตรามือ)
場所 Terminal 21(BTSアソーク駅前)内Gourmet Market前


「カンチャナブリー市街への旅」は一時中断して、
3月下旬に仕入れてきた情報を何回かに分けて書こうと思っています!


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ドーン・チェーディー スパンブリー新・古モニュメント探訪[3]

スパンブリー県ドーン・チェーディーのナレースワン大王騎象像
土台部分には、タイ文字で何やら書かれています。


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読むと、ナレースワン大王の生い立ちから始まり、ビルマからの独立宣言、
王位継承、そしてこの地でのビルマ王子との象戦での勝利。
それらの英雄的偉業を讃えてこの碑を建てたとの内容でした。

1959年の像除幕式には現国王夫妻がいらっしゃったそうです。

ちなみに前回、ナレースワン大王が手にしている武器を槍と書きましたが、
薙刀(なぎなた)ですよね。失礼しました ^_^;)


さてさて、ここでまたちょっと歴史の話になります。

アユタヤ王朝年代記(中国や日本の正史に当たる歴史書)には
数種の異本があるのですが、多くの本に、象戦勝利の後
ナレースワン大王は戦いのあった「トゥラパンクル」の地に
仏塔を建てたと記されているんです。

明治時代に当たるラマ5世期に、同名の地があるカンチャナブリー県に対して
仏塔遺跡を探すように命が下りますが、あるのは住民が建てた新しめの小さな
仏塔ばかり。

時は下ってラマ6世期の1913年、ある異本が象戦の地を「ノーン・サーラーイ」と
記していることから、県内に同名の地があるスパンブリー県知事が同地を調査。

すると住民から「森の中に仏塔がある」と知らされます。

ドーンチェーディー
(仏塔の高台)と地元では呼ばれ、
古くからの言い伝えでは王が葬られているという報告が寄せられました。

そこで調査団が森に分け入り、発見に至ったのです。
断定した決め手は、

1.同地はビルマ軍がアユタヤ攻撃に進軍した経路上にある。
2.一辺20mの大きさは、地元民が建てた仏塔とは考えられない。
3.同地周辺には寺院遺跡が皆無で、この仏塔があるのみ。
4.アユタヤ軍陣地のあったノーン・サーラーイから
  280mしか離れておらず、銃声が聞こえる距離にあった。
5.近隣の畑で古い大砲が発見された。

ということだそうです。


その仏塔が、1956年に建てられた奥に聳える白い仏塔の内部に
保存されているのです。期待に胸が高まるじゃぁないですか。


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おっと、親子のネコちゃんが戯れているのを尻目に
奥へと歩いていきます。


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白い仏塔の入口へ辿り着きました。

左に見えているゴツゴツした枝の木は、菩提樹。
1957年にインドからわざわざ運んできたんだとか。


拝観料無料の仏塔内に足を踏み入れます。


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真正面にあるのがそうか!?


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ナレースワン大王像の背後にあるのは、
やっぱりそうでした。


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1592年にアユタヤ軍対ビルマ軍の象戦が繰り広げられ、
ナレースワン大王が一騎打ちの末、ビルマのマンサームキアット王子を
倒した地に、ナレースワン大王が建てた仏塔跡が目の前に!

仏塔跡の周囲にはナレースワン大王の生涯が
順を追って時計回りに説明されています。
が、私はうっかり逆に歩いてしまいました ^_^;)

なので最初に出くわしたのは、


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1913年の仏塔跡発見の様子を伝えるジオラマでした。


そして次はクライマックス、


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1592年の象戦の絵巻。

大王の薙刀はビルマ王子の右肩に振り下ろされ、
王子は象の首の上で息絶えたのでした。

言い伝えにある仏塔に葬られた王とは、
ビルマの王子なのかもしれませんね。


続いて、こんなのもありました。


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象戦のジオラマ! なかなかの迫力ですよ。


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映画と同じで、3人一組で騎象していますね。
首に跨る人が戦う役、尻にぶら下がる人が象を操る役。
じゃあ鞍に座っている人は何の役目なんでしょう?


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迫力ある構図を探して四苦八苦するものの、
これで精一杯でした ^_^;)

より迫力を感じたい方のために、タイ映画『King Naresuan 5 ~象戦~』の
トレイラー(YouTube)へのリンクを再度貼っておきますね。





<旅費交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:150バーツ

※旅は2014年9月18日(木)に行いました。

<参考>
ドーン・チェーディー仏塔内の説明書き
"นายรอบรู้ สุพรรณบุรี",สำนักพิมพ์สารคดี,2012年

元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく

スパンブリー

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