タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

ワチラロンコン・ダム

ゾウに遭遇 ミャンマー国境、元すず鉱集落イートンへ[11]

山道をソンテオはさらに下って行きます。

11_01

昨晩防空壕を見た話を運転手さんにしたところ、
子供の頃はよく撃ち合いをしていたんだそうです。
でもタイ軍ではなく、ミャンマー軍とカレン民族同盟(KNU)との
間の戦闘だとのこと。

タイ軍とミャンマー軍は一緒にご飯を食べたりしていたよと。

11_02

08:40過ぎに山道を抜け、比較的平坦な気持ちのいい道に。

イートンは6~11月は雨の日が多いんだそうです。

「1週間ずっと降り続くこともあるんだ。
 家から出たくなくなってウンザリすることもあるよ」

1週間も続いたらそりゃそうですねぇ…。

でも気温は年間を通して涼しく、暑くても29℃だとのこと。


人家がポツリポツリと見えてきた頃、
運転手さんが売店前でソンテオを停めました。

「何か飲む?」

あ、いえ、結構です。

売店に入って戻ってきた運転手さん、

11_03

「どうぞ」と缶コーヒーを。

うわあ、ありがとうございます!
こんなことしたら運賃からの手取りがなくなっちゃうじゃないですか ^_^;)


走り出すと車窓に風変りな道路標識が。

11_04

ゾウの横断に注意

ええっ!?(笑)

11_05

左手にはワチラロンコン・ダムの湖面が見えてきました。
ボートハウスが点在しています。

すると運転手さん、車の速度を落とすではないですか。
どうしたんだろうと思っていると、道端にはなんと、

11_06

ゾウだ!!

後でわかったんですが、この辺りに観光客用?の
エレファント・キャンプがあるんですよ。
どうもそこの子ゾウみたいです。

お食事タイムのようで。
そうか、さっきの標識はこれに注意しろということですね。

ちょっと降りて写真撮って来てもいいですか?

11_07

嬉々として写真を撮りまくってしまいました(笑)


再び走り出したソンテオは、途中でお客さんを一人拾った後、
左に折れダム湖へ向かう道へと入って行きます。

11_08

ターペー(ท่าแพ)、訳すと「いかだの船着場」という
カレン族の集落だと運転手さん。

場所は、ここ(グーグルマップ)。
時刻は、09:13。

「ここからチェーディー・プラタート・ボーオーンへの船が出ているんだ。
 プラタートには船でしか行けない。女人禁制だよ。
 女性は桟橋を渡ろうとすると桟橋が揺れて渡らせないんだ」

チェーディー・プラタート・ボーオーン(เจดีย์พระธาตุโบอ่อง)は、
この辺りの仏教を信仰するカレン族の信仰の中心的存在で
ご利益のある仏塔のようです。

船でしか近寄れない場所にあるなんて、
興味を掻き立てられますね。

集落をクラクションを鳴らしながらぐるっと回って
また表の道路に戻りました。


10分も走らずに運転手さんがまたソンテオを停めます。
ワチラロンコン・ダムだよ。写真撮る?」

ありがとうございます。ちょっと待っててください。

後ろに乗ってるお客さんにちょっと待っててあげてとか
運転手さんが言ってるのが聞こえました。

11_09

ここがクウェーノーイ川を堰き止めて造られた
ワチラロンコン・ダムの入口かあ。

場所は、ここ

11_10

先にはゲートも見えていますね。
ここからダムの堤防まではさらに3kmほどあるんですけど。

ソンテオに戻りつつ時間を確認しようとカバンにしまった
iPhoneをまさぐると、あれ? ないぞ。

あたりを見回したものの無し。
ソンテオに戻って走りながらも座席下を探せどやはり無し。

やばい。どこかで落とした!!
みるみる額からイヤな汗が噴き出してきます。

「スマートフォンを落としたの?」
様子を見ていた運転手さんが尋ねてきました。

きっとさっきゾウを見に降りたところで落としたんだと思います。

「戻ろうか?」

お客さんも乗ってるのにそれは申し訳ないです。
しかも路線運行のソンテオだし。

マイペンライ・クラップ(大丈夫です)

と大丈夫じゃないけど答えるしかありませんでした。
どうやらソンテオを降りるときにカバンのポケットから
するりと抜け落ちたようです。4か月前に買ったばかりなのに~。

11_11

沿道に咲く桜のようなチョンプーティップの花が綺麗なんですが、
全身脱力した私は写真を撮るだけで精一杯の精神状態です(T_T)

11_12

トーンパープームの町の入口の三叉路に到着しました。
ここで停車した運転手さん、待機しているバイクタクシーを呼びます。
後ろの乗客にこのバイクタクシーに乗り換えてもらえませんかと
お願いしています。乗客も笑顔で承諾。

なんと、ここから引き返してスマホを探してくれるんだそうです。
ううっ、私のおっちょこちょいで迷惑をかけてしまいました。
本当にすみません、ありがとうございます (>_<)

まだあるかな。誰かに拾われちゃったかもしれないし。
来た道を戻り出した車中で、気が気でなく
思わず無言になってしまいます…。

さっきゾウがいたところに到着。
もうゾウの姿はありませんでした。

「あった。ドアを開けて下を見てみな」

えっ?

言われたとおりにドアを開けると、
真下に私のiPhoneが落ちているではないですか!

良かった! 本当にありがとうございます!!

にこにこしている運転手さんの顔が印象的でした。

さっきUPしたゾウとソンテオが映っている写真を
後で拡大してよくよくチェックしてみたら、

11_13

落ちた私のiPhoneがしっかり写ってました…_| ̄|○


ほっとしてどっと疲れが出たぞ。

再びトーンパープームの町の目抜き通りに戻ってきました。

11_14

左の山頂にワット・ターカヌンのビルマ様式仏塔が見えてますね。

「これからどうするの?」と運転手さん。

あそこに登ろうと思います、
ワット・ターカヌン

「じゃあ対岸に渡る橋の手前まで送ってあげるよ」

なんでそんなに親切なんですか。
もう涙が出そう。

トーンパープーム市場内を通過し少し走ったところで停車。
「この先を左に行けば橋に出るから」と。

本当にありがとうございました。

「70バーツね」

そんな、正規の運賃だけなんて申し訳ないですよ。

200バーツを渡すと、えっという顔を返してきました。
ガイド代です ^^

にこにこ顔に戻った運転手さん、無言で受け取ってくれました。

11_15

場所は、ここ
時刻は、09:56。


こりゃ必ず再訪しなきゃな、イートン
運転手さんと宿のオーナーさんに菓子折り携えて。



<旅費交通費>
ソンテオ運賃+気持ち:200バーツ
ここまでの合計:1,339バーツ

※旅は2017年3月27日(月)~28日(火)に行いました。


元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)

つづく

イートン

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イートン(ピロック)行きソンテオ ミャンマー国境、元すず鉱集落イートンへ[3]

トーンパープーム市場のイートン(ピロック)行きソンテオ乗り場まで
戻ってきました。

03_01

時刻は、12:53。

ちゃんとまだいて、ちょっと安心(笑)
左が乗車するイートン行きです。
右は途中まで同じルートのバーンライ行き。

出発時刻の13:30までまだ時間があるので、

03_02

横の狭いカフェでソンテオを監視しながら休むことに。
アイスラテ 40バーツ也。

そして少し早めに乗車して待っていると、
13:29にクラクションを2,3回鳴らしてから
イートン行きソンテオはゆっくりと発車しました。

市場内をクラクションを鳴らしつつ通過してから、

03_03

緩やかな上り坂のテーサバーン通りを右へと走って行きます。

あ、そうだ。そろそろかな。

03_04

進行方向右手に見えたのは、以前も気になった
トーンパープーム町役場

どう見ても、日本の城郭建築を模してますよね。
どういった経緯でこのデザインになったのか、
機会を見つけて調べてみたいもんです。


しばらく走ったソンテオは道路から右へと逸れて、
なぜか鉄材店前で停車しました。

03_05

店の従業員が鉄材の束をソンテオの屋根に載せて縛りつけ始めました。
こんなもんどうするんだろ? ^_^;)

再び走り始めてほっとしたのも束の間、
なんとソンテオは市街地目抜き通りのテーサバーン通り
戻って行くじゃないですか。

あっけにとられていると、美容室前で停車。

03_06

「集落長をちょっと待っててあげて。今美容室にいるから」

運転手さんは座席のみんなにそう告げると、
向かいの店で買い物をしてからタバコをふかせ始めました。

同乗のおばちゃんが舌打ちしたり、一人でぶつぶつ言ったりで
イライラしているのが伝わってきます(笑)

結局25分ほど経ったところで、くだんの集落長が店から出てきました。
60歳近くに見える黒髪が綺麗な女性です。

乗客が大勢乗っているのを見て
「なんだ、後から車をチャーターして帰っても良かったのに」
とかのたまわっています(笑)

で、すぐに発車するのかと思いきや、
この集落長さん、買い物に行っちゃいました。
バイクタクシーで戻ってきたのは、12分後。

ようやく、今度こそ本当に出発です。
時刻は、14:20。

乗客は7人。
私の横には欧米人みたいな顔つきの若いミャンマー人僧侶が
スマホで動画を見ながら座っています。

03_07

気が付くと右手には1984年にクウェー・ノーイ川を堰き止めて完成した
ワチラロンコン・ダムが見えていました。

03_08

緩やかな起伏の続く道路を順調に走って行きます。
途中、学校前で学生2人が乗車。

03_09

そしてこの寺で隣のミャンマー人僧侶は降りていきました。

03_10

15:02、T字路直前の売店前でソンテオが停車。
場所は、ここ(グーグルマップ)。

「これから山道に入るから、ここで休憩よ」

集落長がニコニコしながら私に説明してくれました。

03_11

「クイッティアオでも食べたら?」

先に食べ始めていた集落長さんが叫んで声をかけてくれます ^^

いや、さっき市場で食べたしなあ。

運転手も「トイレはいいですか?」と
みんなに声をかけました。

じゃあと、トイレを借りてから
飲み物でも買おうと売店の冷蔵庫を開けようとしたら、

03_12

こんなところに日本語発見!
でもフォントがむちゃくちゃアヤシイ(笑)

ちなみにこの先のT字路を左に行くとイートン方面、
右に行くとさっき市場で隣に停まっていた
ソンテオの行き先のバーンライです。

03_13

15:15に売店を出たソンテオは、
いよいよ山道を上り始めました。

03_14

これは沿道の草刈りのために燃やしてるんですかね?
ちょっと下には草刈り機を手にした作業員たちの姿もありましたし。

03_15

登り始めて20分あまりで、もうこんな高いところまで来ました。
途中、人家はずっと皆無。

03_16

あそこはビューポイント

カンチャナブリーの山々や、もしかしたら眼下には
ワチラロンコン・ダムも見えるのかもしれませんが通過です。
時刻は15:43。

03_17

いつの間にか道が細くなり、舗装状態も悪くなっています。
穴ぼこがそこらに空いてますよ。

ちょっと心配になってきたぞ。
道のりはまだまだ長いはず…。


<旅費交通費>
ソンテオ運賃は未払いなので:0バーツ
ここまでの合計:169バーツ

※旅は2017年3月27日(月)に行いました。

元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく

イートン

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