タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

プラナーラーイ宮殿

ロッブリー水上マーケットが… ロッブリー・ナーラーイ王祭りとヒマワリの旅[3]

ロッブリーのプラナーラーイ宮殿内で開催されている
ナーラーイ王祭りの店を引き続き見て歩きます。

正門の近くに戻ってきました。
さすが入口周辺には店が多いですね。


03_01


多くは、やはり布地や伝統衣装の店。


03_02


こういうのが好きな人だったらとても楽しめそう。


03_03


こっちの一角はアクセサリーの店が多いですね。
道なりに歩いていくと、宮殿北門が開いています。

普段は確か閉まっているので、祭り期間中だけ特別に
開けているんでしょう。

そこで撮った写真をセピア調に加工してみました。


03_04


タイ伝統衣装を纏った人たちが行き交っているので、
こうするとまるで19世紀末から20世紀初頭の光景に見えませんか?

シャッターチャンスを待っていれば、
きっともっと良い写真が撮れると思いますよ。

先を少々急ぐ私は、北門を出て左へ。
時刻は、09:19。


03_05


食べ物屋台が並ぶ城壁伝いに西へ歩いていきます。


03_06


右手には道路を挟んで商店街が。
その前でお婆さん達が地べたに野菜を並べて売ってたり。

ロッブリー
まで来ると、まだ昔ながらの雰囲気が
結構残っているんですね~。


03_07


城壁が途切れたところで、それに合わせて左折。
南へと城壁に沿ってさらに歩いていきます。


03_08


お、この門にはスロープがありますね。
ゾウを出し入れしやすいようにしたのかな。


03_09


段差があるとは意外。
宮殿は真っ平らな土地に建っているんじゃないのか。


03_10


ようやく到着。
アユタヤ時代創建のワット・チューンター(วัดเชิงท่า)入口です。
時刻は、09:27。

実はネットで事前に調べた情報によると、この寺の裏に流れる
ロッブリー川沿いに土日だけ「ロッブリー水上マーケット」が
開かれているんだそうで。

何の案内表示もないことに不安を覚えつつも
境内を進みロッブリー川に出てみると、


03_11


ここだな。

でも…、シ~ンと静まり返っているんですが。
店の姿がまったくない!

いかだに下りて、何やら作業中のお坊さんに尋ねたところ、
「もう無くなりました」との返事。

またやっちまった。せっかく来たのに -_-;)

ロッブリー水上マーケット
は、ロッブリー市の肝いりで
2010年3月13日に始まったんですよ。
ダムヌーンサドゥアック市場のように舟の物売りが
多く集まる水上マーケットにすると意気込んでいたんですけどね。


03_12


それが、こんな結果に。
いつ取り止めたんだろう (T_T)


なんだ。ここで朝食を取ろうと考えていたのに。
じゃあさっきの北側城壁沿いで食べるとするかぁ。




<旅費交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:120バーツ

※旅は2015年2月21日(土)に行いました。

元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく

ロッブリー市街

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ナーラーイ王祭り会場 ロッブリー・ナーラーイ王祭りとヒマワリの旅[2]

プラナーラーイ宮殿正門に到着しました。
時刻は、08:57。


02_01


早速入りますか。

あれ? 以前来た時には入場料を取られた気がするんだけど、
今回はいいのかな? 見当たらないぞ。

入って左側へ。


02_02


宮殿遺跡内に多くの店が出ています。
ここはタイ伝統のお菓子ですね。

でも多いのは、


02_03


布地や伝統衣装を売る店。


02_04


右の布地は手織りのマットミーだそうで。

2,200バーツと書いてありましたが、
それが高いのか安いのか私にはさっぱり ^_^;)

でもロッブリーのプアン族によるロッブリー・マットミーではなく、
チャイヤプーム県のもののようでした。
探せばロッブリー・マットミーもきっとあるはずですけど。


さらに歩くと、ステージがこしらえてある一角で、


02_05


親子でタイ伝統衣装っていうのも、いいもんですね~。

この右手奥でも…


02_06


チョー・ムアンというお菓子が並んでましたが、まだ準備中。
正直、朝早く来すぎましたね。まだ準備中の店が多いんです。

なぜそんな早くに来たかって?
そのワケは、おいおい明かします ^^


並ぶ店をひやかしながら西へと歩いていくと、


02_07


2つめの門が現れました。
その先に赤い絨毯が敷かれているのが見えますか?

絨毯の先には、


02_08


アユタヤ王朝第27代のナーラーイ王(在位1656-88年)の像が。

ロッブリーにこの王宮を造営し、副都に定めたナーラーイ王にちなんで、
毎年この時期にナーラーイ王祭りがロッブリー県の主催で行われているんです。


02_09


この辺には前回足を踏み入れなかったな。
あの門を通ればミュージアムの辺りに出るはず。

しかしそこらにステージがこしらえてあるんですよ。
夕方になればきっとさまざまな催しがあるんでしょうね。

そんな時間までいられないのが残念。


02_10


お、こっちのステージ横でも伝統衣装姿の女性が記念撮影中。


ぐるっと回って、正門から真っ直ぐ伸びる道を
奥から正門に向けて歩いていきます。

すると右手に


02_11


なんだこのタイ数字が書かれたマス目は。


02_12


人間マークルック?

マークルックとはタイ将棋のこと。
つまり人間タイ将棋なのか?

まるで山形県天童市の人間将棋みたいですね。

うーん、これも見てみたい気がするけど、
長くいられないのです (T_T)




<旅費交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:120バーツ

※旅は2015年2月21日(土)に行いました。

元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく

ロッブリー市街

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プラナーラーイ宮殿(ナーラーイ王国立博物館) ロッブリー日帰り旅[4]

市場の路地から広い通りに出てみると、
白い城壁らしきものが続いているではないですか。


04_01


まるで王宮みたいですね。
ん、もしやナーラーイ王が造営したとか?
事前に下調べしていないとこんなもんです ^_^;)


04_02


ここが入口のようで。

SOMDET PHRA NARAI NATIONAL MUSEUM
とあるので、
プラプラーン・サームヨート係員オススメのミュージアムとは、
ここのことっぽいですね。入ってみましょう。

右手の受付で拝観料を支払います。
タイ人10バーツ、外国人30バーツ…。
観光地は仕方ないですね ^_^;)

入口そばに立つ案内板を読むと…

アユタヤ王朝第27代のナーラーイ王(在位1656-88年)が
フランス&イタリア人技師に共同でロッブリーに王宮を造営させ
1666年に完成したとあります。

それがここなんですね。

ナーラーイ王の死後、荒廃した王宮を1856年にラマ4世が修復し、
プラナーラーイ・ラーチャニウェート」(พระนารายณ์ราชนิเวศน์ )と
名付けたんだとか。

ラーチャニウェートとは都以外の地の宮殿のこと。
なのでプラナーラーイ宮殿ってなところでしょう。


04_03


貯水池や倉庫の跡を左に見ながら、真っ直ぐ整備された歩道を歩いていくと、


04_04


もう一つの門が。

その奥に見える仏堂風の建物内からまずは見学するようです。
サンダルを脱いで階段を上がると目に入ったのは、


04_05


ナーラーイ王の像でした。

アユタヤ王朝の中でもとくに外国との貿易に力を入れた
ナーラーイ王時代にちなみ、この館内には王治世の
外国との関係についての展示がなされているようで。


04_06


例えばこれは、フランスのルイ14世使節がアユタヤでナーラーイ王に
謁見した際の絵。当時のフランス人による線描画を元に描き直したものだとか。

逆にナーラーイ王もフランスに使節を派遣しています。

なんでもオランダ東インド会社が貿易を独占しようと、
チャオプラヤー川河口を封鎖して脅しにかかった事件があったそうな。

結局オランダの企みは失敗。でもオランダの報復を危惧したナーラーイ王は
フランスに近付いたということなんだそうです。

ロッブリー
に副都を築いたのも、有事の際に都の機能を移すためという
理由もあったようで。


さて、外国との関係と言えば、我が日本も。


04_07


これは、ナーラーイ王治世の1681年にアユタヤのワット・ヨム壁画に描かれた
日本人義勇軍の姿。原画は1893年に保存のために剥がされたものの、
その甲斐空しくのちに完全に崩れてしまい現存せず。

山田長政没後51年経っていますが、日本人はまだアユタヤの国政で
ある程度の役割を担っていたと、この絵の解説にありました。

ナーラーイ王即位に際して争いがあったのですが、動員された
外国人部隊のうち日本人はペルシャ人に次ぐ規模の人数だったとか。

中央に掲げられた日の丸に身が引きしまる思いです。

ナーラーイ王治世で日本人以外の外国人も国政に重用されました。
その中で、もっとも有名なのがギリシャ人のフォールコンです。

ジャワのイギリス東インド会社で働いたのち、アユタヤの大蔵省商品大蔵局で
職を得ます。そこは貿易を担う部署。有能だったことからナーラーイ王の寵愛を
受け、見る見るうちに大蔵省の長に出世。

大きな権力を背景に親仏政策を取ったことから
旧勢力の中国人商人達から妬まれ、
ナーラーイ王が晩年臥している機に乗じ、
アユタヤをフランスに売る売国奴として処刑されてしまいました。

1687年、40歳の若さででした。

ちなみにフランス使節のナーラーイ王謁見の絵で、
左下にひれ伏しているのが、フォールコンです。

驚いたことに、ここにはそのフォールコンの遺品が展示されていたんですよ。


04_08


フォールコン居館跡で見つかった什器との説明です。

私はフォールコンは知っていたので、
遺品を期せずして見ることができ、思わず感動。


フォールコンの妻がまた興味深いんです。Marie Guimarという名
(タイ名はターオ・トーンキープマー ท้าวทองกีบม้า)なんですが、
なんと日本人・ベンガル人・ポルトガル人混血の人物でした。

タイ・スイーツのフォイトーントーンヨートは、
フォールコン死後、彼女がアユタヤ宮廷に作り方を伝えたものなのです。

フォイトーンは、日本の鶏卵素麺(けいらんそうめん)に瓜二つ。
平戸出身日本人である祖父から教わったのかもしれませんね。

と言うのも、福岡の元祖鶏卵素麺松屋さんも、
「初代当主、松屋利右衛門は長崎の出島を訪れた際、
鶏卵素麺の製法を伝授されたと言われて」いるとのことなのです。

17世紀後半と長崎という共通点。2つの繋がりが濃厚です。


なんだかロッブリーの旅というより歴史の旅ですね、今回は(笑)


さらに進むと、あっ、この帽子!


04_09


入口像もフランス使節謁見の絵もそうですが、
ナーラーイ王は決まってこの帽子を被っているので気になってたんですよ。

ナーラーイ王期に官僚が被ったもので、プロシアの帽子デザインの
影響を受けたと推定されているとのこと。
帽子の縁の装飾によって階位が分かるようになっていたそうです。


ひととおり見て、次は隣の2階建ての建物に移ります。

1階は、アユタヤ時代より前のドヴァーラヴァティー時代や
クメール時代(ロッブリー時代とも言います)の出土品の展示。


04_10


いつの間にやら猫ちゃんがまとわりついて離れません(笑)


04_11


これは7~8世紀に南インドのパッラヴァ・グランタ文字で刻まれた
パーリ語碑文だとか。うーん、読めたら面白いだろうなー。

仏像や碑文の出土品が無造作に展示されているのを眺めつつ、
次は2階へ。王宮を修復したラマ4世ゆかりの品の展示スペースでした。


そしてさらに隣にはこんな遺跡が。


04_12


ナーラーイ王滞在時に、外国使節の謁見に使用していた建物だとか。


これでひととおり見学し終えたはず。
確かにここは見ごたえがありました。
歴史好きの人だったら楽しめること間違いなしです。


04_13


1688年にナーラーイ王が崩御した地でもあるプラナーラーイ宮殿
そろそろ後にするとしますか。

時刻は、12:05。1時間10分もいたんですね。

入口へ向かって戻ります。
次は商店街でも歩いてみるかな。





<旅費交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:50バーツ

※旅は2014年6月19日(木)に行いました。

<参考>
「パイパイマーマー(31) 港市国家アユッタヤーはだれが支えたのか?-「外来人国家」-」,赤木攻,『タイ国情報』2010年7月号,日本タイ協会,2010年
Wikipedia "พิพิธภัณฑสถานแห่งชาติ สมเด็จพระนารายณ์"
ウィキペディア "ターオ・トーンキープマー"

元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)

つづく


プラナーラーイ宮殿

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