タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

ダムヌーンサドゥアック運河

バス運転手の話で暇つぶし 水上マーケット1日で5ヶ所巡る旅[15]

あとほぼ1時間半、ここで待たなければならないのか…。

バーンノッククウェークのはずれのバスターミナル…と呼ぶにはあまりにもショボい
終点折り返し所でしばし呆然。


あ! バスの運賃また払い忘れた…。
運転手さん、話しかけたんだから気付いてくださいよ~ -_-;)


辺りを見回すと裏手にお寺があるじゃないですか。


15_01


時間はたっぷりあるのでちょっと覗いてみましょう。


境内の右端には運河が流れている様子。引き寄せられるように向かってみると、


15_02


人がそこそこ集まっているではないですか。
何があるんだろうと思いきや、


15_03


舟のクイッティアオ売りが。

こんなところにも来るんですね~。
何組もの人がテーブルで食べています。


さらには、


15_04


魚に餌やりをしている人も~。

何気に地元のデートスポット?


iPhoneのマップで確認してみたら、この運河はダムヌーンサドゥアック運河じゃないですか!
この先で左へカーブしてバーンノッククウェーク水上マーケットまで続いているんですね。


観光地化していない穴場…というほどではないですけど、
意外なスポットを発見できてちょっと嬉しくなりました ^^


運河沿いのお寺の隣の敷地には、


15_05


学校っぽい施設が。

石碑を読んでみると1936~54年の間、サムットソンクラーム県の教師研修校として
使用された校舎だとか。

現在はアセアン研究センターなどとして使われているようです。
校舎に掲げられた看板にはそう書いてあるんですが、かたちだけだったりして ^_^;)


ひととおり見てお寺に戻ります。
ワット・チャルーンスカーラームウォーラウィハーン (วัดเจริญสุขารามวรวิหาร)
というんだそうで、


15_06


ちょうど鐘楼ではお坊さん2人が鐘を叩いていました。
カン高い鐘の音が小刻みに響き渡ります。


15_07


タイのお寺ってどんなど田舎でも立派ですよね。
国民の篤い信仰心の表れなんでしょう。


さーて、目ぼしいところは見つくしてしまったぞ。
バスターミナルに戻って老夫婦の経営する唯一の売店でジュースを買うと、
「どこに行くの?」と。

ラーチャブリーです。

「ちょっと待ってね…」
と貼り紙でもしてあるのか、奥へ行って調べてくれている様子。

「次の便は4時だと思うよ」

ありがとうございます ^^


あずま屋に腰かけジュースを飲んでいると売店のおばあさんがわざわざ来てくれて、
「4:40だ」と訂正。

わざわざすみません。
やはりさっきのバスの運転手さんの言うとおりなんですね。


時間までボーッとしてるしかないかぁ…。



「今動かせる車は、6台しかないんだよ」


はっ? 声のするほうを振り向くと、
あずま屋の反対側でさっきまで寝そべっていたおじさんがニコニコして私を見ています。

「ロッ・トゥーは真新しい車を使うだろ。おまけに路線がどんどん増えている。
 バスはお陰で客を奪われっぱなしなんだよ。ラーチャブリーまで走らせても
 客が少なくて赤字になってしまうんだ」

バスの運転手さんでしたか!

なるほど、それで全便はラーチャブリーまで行かないんですね。
でも確かに最近私もロッ・トゥーを利用することが多くなりましたもんね。


この運転手さん、話し始めたら留まることを知らず延々と話し続けます(笑)
話はどんどん飛躍して、ラオスでの中国による鉄道建設の話題や、
水の問題は国王がダムを作れば一発で解決可能だとか、さらにアフリカの水問題だとか…。

必死に耳を澄ませて聴いているのですが、聴き取れるのは半分くらい。
使っている単語が難しいわけではないのになぜこんなに理解できないんだろう?
私にできることは頷いたり相槌を入れることだけ。

情けないぞー。にこにこしながら内心大いに凹んだ私でした。


そんな運転手さん、一方的に話し続けた後、
16:30きっかりに突然立ち上がりバスの運転席乗り込んで消えて行きました。


カッコイイ… ^^


お陰で時間があっという間に過ぎ、あとちょっと。
結局多少遅れて16:48に現れたのは、


15_08


あれ、ソンテオ!?

到着するなり運転手さんが「ラーチャブリー!」と叫びます。
間違いない。これですね。


乗り込んで待つとソンテオは16:51に出発。


15_09


表通りに出て一路北へと進んでいきます。

奥左手の白い車が出てきた寺の山門がバスターミナルへと続く路地の入口です。


ラーチャブリーまでどれぐらい時間がかかるんだろう?





<交通費>
ソンテオ運賃は未払いなので:0バーツ
ここまでの合計:145バーツ

※旅は2013年8月17日(土)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく


バーンノッククウェークターミナル


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立派な教会、聖母生誕大聖堂 水上マーケット1日で5ヶ所巡る旅[10]

バーンノーイ水上マーケットまで来た際にバスを降りた市場前に戻ってバスを待ちます。
7,8分も待つと読みどおりにバスがやって来ました。


10_01


おや、今度は大きなバスですね。乗り込みまーす。
時刻は12:58。

やはり1時間に1本のようですね。


椅子につくと男性の車掌さんが向かってきます。
ほぉ、大きいバスには乗ってるんですか。

バーンノッククウェークまでです。

「水上マーケットに行くの?」

ニコニコしながら尋ねてきました。
お見とおしですね ^_^;)

運賃10バーツ也。


iPhoneのマップと睨めっこをして降りるタイミングをはかっていると、
「ここだよ」と車掌さん。

そそくさと降車します。
降りた場所はグーグルマップで示すとここの矢印のポイント。


大きな地図で見る

バスを見上げると、車掌さんが「あっち」とバス後方を指差しています。

ありがとうございます!


バスを見送ります。


10_02


でも…指差されたのがこれから行くバーンノッククェーク水上マーケット
逆方向なんですけどどういうことでしょう。それとも私の勘違い?

いや、そんなワケない。自分の信じる方向へ歩いて行きましょう。

時刻は、13:07。


バスの去って行った方へと歩くと賑やかな市場が出ていて、
そこを過ぎるとこんなところが。


10_03


アーッサナウィハーン・メープラバングート
THE NATIVITY OF OUR LADY CATHEDRAL


とあります。

帰ってから、さて日本語に何て訳そうかなと考えつつググってみたら、
ウィキペディアのラーチャブリー教区という記事に、なんと日本語でここの
解説が載っていました。

その解説に倣い、聖母生誕大聖堂と呼ばせていただきます ^_^;)

フランス人伝道師により1896年に落成したんだとか。

なぜこんな地(失礼)に教会があるかと言うと、1840年にキリスト教徒の華僑9世帯が
この辺りのメークローン川べりに移住したのに始まり、7年後には200人の
カトリックコミュニティへと成長していたからなんだそうで。


おっと、その聖母生誕大聖堂はこんな感じでメークローン川に向かって建っています。


10_04


立派ですよね~。
円窓にはめられたステンドグラスはフランス製とのこと。

聖堂正面上部には「堂聖主天」との漢字が見えます。
信者が今でも華僑中心であることが伺えますね。


ちょっと内部も覗いてみましょう。


10_05


黒い天井と白壁とのコントラストが綺麗です。


10_06


詳しくないんですが、フランス様式なんでしょうかね。


さてさて寄り道をしましたが、ここの目的地バーンノッククウェーク水上マーケットへと
向かいましょう。

国道を進むとすぐに橋が現れました。


10_07


雲行きが怪しいなと思いながら渡りつつ、左のメークローン川方向を眺めてみます。


10_08


この運河って、実はあのダムヌーンサドゥアック運河なんですよ。
つまりダムヌーンサドゥアック水上マーケットのところから西へずーっと
運河を伝ってくるとここに出るんです。

かつてこの地は水上交通の要衝だったことが想像できますよね。
かなり栄えた水上マーケットだったんでしょう。

ダムヌーンサドゥアック水上マーケットから6km。
歩けない距離じゃないです。


でもよくよく運河両岸を見ても、どうも住宅しか無いような。本当にここなんだろうか?
もしかしてバスの車掌さんの指差した方向のほうが正しかったんじゃないか?

一抹の不安を抱きつつも橋の下へ降りてみます。


10_09


右へ進んで…


10_10


運河沿いに住宅の横を通路を伝ってずんずん歩いていきます。

あっ、


10_11


舟だ。物売りかな?
舟のある生活っていいなぁ。一度体験してみたもんです。


メークローン川まで出ると、


10_12


バーンノーイ水上マーケットに輪をかけて静か。
やっぱりここじゃないのか。


引き返そうかと考えていると、

「客が来た!」

と背後から叫び声が。

ん?


10_13


声の主はメークローン川の上で釣りをしている男の子。

「客」と呼んだってことは、やはりここがバーンノッククウェーク水上マーケットなのか。
じゃぁ、先に進んでみましょう。

しかし叫ばれるぐらい客が来るのが珍しいってことですかね?
かなーり不安なんですけど -_-;)




<交通費>
バス:10バーツ
ここまでの合計:145バーツ

※旅は2013年8月17日(土)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)

つづく


バーンノッククウェーク


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実は元祖、ラウタックラック水上マーケット 水上マーケット1日で5ヶ所巡る旅[3]

ダムヌーンサドゥアック水上マーケット北端を横切るダムヌーンサドゥアック運河の
対岸にも実はマーケットがあるんです。


03_01


看板には、

← ラウタックラック水上マーケット (ตลาดน้ำเหล่าตั๊กลัก)
  DAMNOENSADUAK FLOATING MARKET


と書かれています。


向こうへ渡りつつ、橋上から運河を眺めてみると、


03_02


一直線で幅の広い運河ですよね~。
遠くのほうにも舟が何艘もいるのが見えます。

このダムヌーンサドゥアック運河はラマ4世の命で1866年に掘削開始、
2年後の68年11月に正式開通しています。命名もラマ4世によるもの。

ターチーン川メークローン川を結び全長35kmだとか。


対岸へと渡ってみると、


03_03


板張り廊下で百年市場の趣がありますね。
左へと歩くと、


03_04


ダムヌーンサドゥアック運河から右に枝分かれしたラットプリー運河
(คลองลัดพลี) の両岸に商店が並んでいます。

が・・・、


03_05


奥まで行って振り向いた風景ですが、予想以上に閑散としているじゃないですか。
ついさっきまでいたダムヌーンサドゥアック水上マーケットの活気とのギャップが
あり過ぎて余計に寂寥感&場末感満点です。

とは言っても商店街や周辺の住民と思しき方の姿が少しはあるんですが。
それとほんのたまーに観光客の姿も…。

運河一本隔てるだけでこんなにも違うもんなんですね。


ラットプリー運河に架かる橋を渡り対岸へ。
こちらの角には立派な中華風の木造商店が。


03_06


HOKLEE CAFEとあるのでカフェなんですね。雰囲気いいし一服しようかと思いきや、
店の中華系ご主人は店内のデッキチェアーにゆったりもたれつつ携帯電話で長話中。
私になんて一瞥もくれやしません -_-;)

まぁいいや。

戻ろうとしつつラウタックラック水上マーケット両岸の景色を写真に収めてみます。


03_07


今は淋しい限りのラウタックラック水上マーケットですが、
実はここが元々のダムヌーンサドゥアック水上マーケットだったと言ったら驚きますか?


ダムヌーンサドゥアック運河開通の後、ダムヌーンサドゥアック郡の奥と
ラーチャブリーとの間の交通の利便性のためにこのラットプリー運河
開通したのは1901年。当初ラット・ラーチャブリー(ラーチャブリーへの近道)と
言う名だったのが縮んでラットプリー運河になったんだとか。

で開通に合わせてこの角にダムヌーンサドゥアック郡役所が移転してきます(後に再移転)。
きっとそれで人が集まるようになったことから、ここに水上マーケットが出現しました。

かなり活気があったようで一時はラットプリー運河入口からダムヌーンサドゥアック運河
西へ1kmほどまで舟の物売りの群れが続いていたんだとか。


その後エンジン付きの舟が増え始めると、波を避けてラットプリー運河内に
舟が集まるようになります。その最盛期の1967年頃から噂を聞き付けた
国内外の観光客が訪れるように。

なにせ今私が立っている場所の当時の光景は、こんなですよ!


03_08

      出典 tripdamnoen.freetzi.com


これぞ本物の水上マーケット!
今この姿で残っていたら、絶対行ってみたいですよね!



そこに目を付けたのがタイ政府観光庁。
1971年から「ダムヌーンサドゥアック水上マーケット」の観光促進に力を入れ出し、
観光雑誌に相次いで紹介記事を載せたことから一躍有名に。


が、皮肉にもその頃から陸上交通が発達した影響で水上マーケットは急速に衰退。

観光資源を維持するために1985年、タイ政府観光庁が音頭を取って水上マーケットを
ダムヌーンサドゥアック運河を挟んだ反対側のトンケム運河 (คลองต้นเข็ม) に移転させ、
「観光用水上マーケット」として今に続いているというわけです。


話が長くなりましたが、つまりダムヌーンサドゥアック水上マーケット
本来こっちのラウタックラック水上マーケットにあったのです。


ダムヌーンサドゥアック水上マーケットにいらっしゃったら、
ぜひ橋を渡ってこちらにも訪れてみてください。





<交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:100バーツ

※旅は2013年8月17日(土)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


<参考>
『ダムヌーンサドゥアック・ラットプリー運河入口水上マーケット(ラウタックラック)、
ダムヌーンサドゥアック運河の歴史』
(タイ語Word文書)


つづく


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