タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

タム・クラセー停留所

タム・クラセー桟道橋 遅ればせながらの泰緬鉄道[5]

タム・クラセー桟道橋だー!
旧泰緬鉄道、現国鉄西線(ナムトック線)で一番の見どころにいよいよ突入です!


05_01


時刻は、13:15。
クウェー・ヤイ橋駅を出て1時間26分が経っていました。

クウェー・ノーイ川沿いに続く線路の先、
写真の中央やや右上に三角屋根の建物が見えますよね?
あそこが次の駅で、桟道橋もあの手前まで続いているようです。

ズームで狙ってみますか。


05_02


手前まで桟道橋が確かに見えますね。
で、駅には多くの人影が。


…なんて思っていると、


05_03


あれれ、先頭車両数両が桟道橋を渡り終え、地面を走り出してますよ。
タム・クラセー桟道橋は厳密には2ヶ所に別れているってことですね。


振り返って後ろを眺めます。


05_04


はっきりとは分かりませんけど、橋の基礎部分はコンクリート、
橋脚は木で、橋桁は鋼鉄製のようですね。

もちろん戦後に作り直されたもので、当初このような橋は全線にわたり、
ほとんど木、竹、ロープ、ワイヤーで築かれていたようです。
 
なので雨季に流失したり、強度不足で倒壊して機関車や貨車が
谷底へ転落する事故も頻発したとか。

今は大丈夫だと分かっていてもスリルを感じざるを得ません ^_^;)


そうこうしているうちに、私の乗車している車両も
いったん桟道橋を抜け地上部分へ。


05_05


右側の断崖は、捕虜や雇われた労務者が削ったんでしょうね。
気の遠くなる作業です。


列車は再び2つめの桟道橋へ。


05_06


タム・クラセー桟道橋は約300メートルと言われていますが、
最初の長い方だけで300メートルなのか、2つ合計でなのかよく分かりませんね。


そうそう、日本人の国鉄西線(ナムトック線)乗車体験記をネットで探すと、
タム・クラセー桟道橋アルヒル桟道橋と記述しているものを見かけるんです。

英語っぽい名称なので英語サイトで検索したんですがヒットしません。
英語ではTham Krasae bridgeTam Krasae bridgeですし、
タイ語でもタム・クラセー橋(สะพานถ้ำกระแซ)なんですよ。

気になってもっと調べてみたら泰緬鉄道当時、
ここにアルヒル駅があったんだそうで。

タイ語っぽくない駅名だなと思ったら、
建設に従事した連合国軍の捕虜がここの矢のように鋭い断崖を
「Arrow Hill」と呼んだのを日本軍がアルヒルと訛って呼んだからのようです。

その旧アルヒル駅が、現在のタム・クラセー停留所ってことですね。


また後ろを振り返ってみましょう。


05_07


ずっと後ろに最初の桟道橋が見えてますね。
ズームで寄ってみると、


05_08


あんなに高い橋脚だったのか!
今更ゾッとしてきました ^_^;)


2つめの桟道橋も渡り終えた列車は、目の前の次の駅に到着です。


05_09


おぉ、西洋人観光客がうじゃうじゃ待ち構えていますよ~。


05_10


駅前には土産物店やレストランまであって、観光の一大拠点になってるんですね。
駅名を確認したら…


タム・クラセー停留所


あれれ? さっきと同じ駅名じゃないですか!

タイ語版ウィキペディアを読んでみると、
タム・クラセー停留所はなんと3つあるんだとか!

1.スアン・サイヨークのところ。旧駅。
2.タム・クラセー橋。
3.売店ゾーン。新駅。

とのこと。
え、桟道橋の途中にもあったんですね。気が付きませんでした。
ここは3の新駅のほうか。


時刻は、13:19。
4分間のアドベンチャー体験でした。


さあ、あと残すは、終点ナムトック駅です!


…おっと、そうそう。
偶然なのですが4月19日(土)から泰緬鉄道がテーマの映画が
全国映画館で上映されるんです。


泰緬鉄道の建設に捕虜として従事させられたイギリス人将校と
施設にいた日本人通訳・永瀬隆氏の姿を描く、実話を元にした映画だそうです。

予告編を観るとタム・クラセー桟道橋を渡る列車のシーンも出てきますね。


これも何かの縁。私も観て来ようと思います。





<旅費交通費>
列車に乗っていただけなので:0バーツ
ここまでの合計:255バーツ

※旅は2014年3月31日(月)に行いました。

<参考>

元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)

つづく



カンチャナブリー

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チョンカイの切り通し 遅ればせながらの泰緬鉄道[4]

クウェー・ヤイ橋駅に入線してきた列車がまだ完全に停車しないうちに
座席取り合戦の火ぶたが切って落とされました(笑)

私は運良く進行方向左側の窓側座席を確保。


04_01


あ、まだこれから乗り込む人たちがいる。
いい席が空いていればいいんですが。

私の周囲にはタイ人の団体さんが陣取りました。
どうも東北地方から観光で来た雰囲気。

入線から3分で発車です。
時刻は、11:39。


さあ、早速クウェー川鉄橋を渡りますよ~。


04_02


この円形トラスの部分が旧日本軍が建設したオリジナルの橋で…、


04_03


橋中央部のこの角ばったデザインのトラスの部分は、
戦後に修復された箇所ってことですね。


渡ってほどなくこんな穏やかな平原の風景に。


04_04


遠くには山並みが見えてますね~。

泰緬鉄道国鉄西線(ナムトック線)って川沿いの山肌を縫って走る
イメージがあったんですが、全線にわたってそうなワケではないんですね。
当然と言えば当然なんですが、実際に乗ってみて気付いた発見でした ^_^;)


でもですよ。左手にクウェー・ノーイ川が見えてきたその時、
前方に突如こんな風景が現れました。


04_05


うおぉぉ、なんとも垂直に深く削った切り通しですね。
きっと捕虜や雇った労働者による人海戦術で切り開いたんでしょう。

カンチャナブリー市内観光をして帰るつもりだったため、
沿線の下調べを全然してなくてこの時は知らなかったんですが、
ここは「チョンカイの切り通し」(Chungkai Cutting)と呼ばれているようで。

チョンカイは ช่องไก่ らしいのですが、この切り通しのタイ語名称は
探したものの見つからなかったので、無いんでしょうね。


Death Railway → ทางรถไฟสายมรณะ(死の鉄道)にしても
Hellfire Pass → ช่องไฟนรก(業火の通り道)にしても、
沿線には英語呼称まずありきでタイ語は後追いで付いた名称が
散見されるように思います。



このチョンカイの切り通しを通過したのは、
クウェー・ヤイ橋駅を出発して11分後、11:50でした。

で、切り通しを抜けると眼下には、


04_06


クウェー・ノーイ川の雄大な風景が飛び込んできました。

ここで検札が登場。私も切符を差し出します。
2つに折ってパチン。


04_07


面白い切り方をしますね ^_^;)

11:14、初めて停車しました。 ワン・イェン駅(วังเย็น)とあります。
大きなカバンを抱えたタイ人グループや西洋人が下車していきます。
バンガローでもあるのかな?

ところで本当はこの駅までの間に4駅あるはずなんですが、
切符購入データを見て下車予定の人がいないから停車しなかったんですかね。


しばらく平原の風景が続きます…。

12:53、ターキレーン駅(ท่ากิเลน)に停車。
すると大声と共に集団が乗車してきました。言葉からして韓国人ツアー客の様子。

なんでこんな何もなさそうな駅から?
といぶかしく思ったら、
駅前に広大な駐車場があるため、観光バスでの送迎がし易いからのようですね。


行ったり来たりしている車内販売のおじさんが、
「まだ居眠りしちゃダメだよ。タム・クラセーはもうすぐだからね!」と。

下調べしてなくても、さすがにタム・クラセーの名は聞いたことがあります。
例の山肌に貼りついた木橋の上を通る区間ですよね。


13:13、青々とした芝生の綺麗な駅に停車しました。


04_08


なんだあの建造物は?

スアン・サイヨーク(สวนไทรโยค)
Riverkwai Cabin

と書いてあるので、リゾートホテルみたいですね。
下の川に近いところに宿泊施設があるようで。


で、ここの駅名がタム・クラセー停留所(ที่หยุดรถถ้ำกระแซ)なんですよ。

ってことは、そろそろなんでしょうか?


再びゆっくりと走り出した列車は、
クウェー・ノーイ川に向かって突き出していきます。


04_09


お、これは来るぞ!!


04_10


来たー!
タム・クラセー桟道橋だー!!




<旅費交通費>
列車に乗っていただけなので:0バーツ
ここまでの合計:255バーツ

※旅は2014年3月31日(月)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく


カンチャナブリー

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