山道をソンテオはさらに下って行きます。
昨晩防空壕を見た話を運転手さんにしたところ、
子供の頃はよく撃ち合いをしていたんだそうです。
でもタイ軍ではなく、ミャンマー軍とカレン民族同盟(KNU)との
間の戦闘だとのこと。
タイ軍とミャンマー軍は一緒にご飯を食べたりしていたよと。
08:40過ぎに山道を抜け、比較的平坦な気持ちのいい道に。
イートンは6~11月は雨の日が多いんだそうです。
「1週間ずっと降り続くこともあるんだ。
家から出たくなくなってウンザリすることもあるよ」
1週間も続いたらそりゃそうですねぇ…。
でも気温は年間を通して涼しく、暑くても29℃だとのこと。
人家がポツリポツリと見えてきた頃、
運転手さんが売店前でソンテオを停めました。
「何か飲む?」
あ、いえ、結構です。
売店に入って戻ってきた運転手さん、
「どうぞ」と缶コーヒーを。
うわあ、ありがとうございます!
こんなことしたら運賃からの手取りがなくなっちゃうじゃないですか ^_^;)
走り出すと車窓に風変りな道路標識が。
「ゾウの横断に注意」
ええっ!?(笑)
左手にはワチラロンコン・ダムの湖面が見えてきました。
ボートハウスが点在しています。
すると運転手さん、車の速度を落とすではないですか。
どうしたんだろうと思っていると、道端にはなんと、
ゾウだ!!
後でわかったんですが、この辺りに観光客用?の
エレファント・キャンプがあるんですよ。
どうもそこの子ゾウみたいです。
お食事タイムのようで。
そうか、さっきの標識はこれに注意しろということですね。
ちょっと降りて写真撮って来てもいいですか?
嬉々として写真を撮りまくってしまいました(笑)
再び走り出したソンテオは、途中でお客さんを一人拾った後、
左に折れダム湖へ向かう道へと入って行きます。
ターペー(ท่าแพ)、訳すと「いかだの船着場」という
カレン族の集落だと運転手さん。
場所は、ここ(グーグルマップ)。
時刻は、09:13。
「ここからチェーディー・プラタート・ボーオーンへの船が出ているんだ。
プラタートには船でしか行けない。女人禁制だよ。
女性は桟橋を渡ろうとすると桟橋が揺れて渡らせないんだ」
チェーディー・プラタート・ボーオーン(เจดีย์พระธาตุโบอ่อง)は、
この辺りの仏教を信仰するカレン族の信仰の中心的存在で
ご利益のある仏塔のようです。
船でしか近寄れない場所にあるなんて、
興味を掻き立てられますね。
集落をクラクションを鳴らしながらぐるっと回って
また表の道路に戻りました。
10分も走らずに運転手さんがまたソンテオを停めます。
「ワチラロンコン・ダムだよ。写真撮る?」
ありがとうございます。ちょっと待っててください。
後ろに乗ってるお客さんにちょっと待っててあげてとか
運転手さんが言ってるのが聞こえました。
ここがクウェーノーイ川を堰き止めて造られた
ワチラロンコン・ダムの入口かあ。
場所は、ここ。
先にはゲートも見えていますね。
ここからダムの堤防まではさらに3kmほどあるんですけど。
ソンテオに戻りつつ時間を確認しようとカバンにしまった
iPhoneをまさぐると、あれ? ないぞ。
あたりを見回したものの無し。
ソンテオに戻って走りながらも座席下を探せどやはり無し。
やばい。どこかで落とした!!
みるみる額からイヤな汗が噴き出してきます。
「スマートフォンを落としたの?」
様子を見ていた運転手さんが尋ねてきました。
きっとさっきゾウを見に降りたところで落としたんだと思います。
「戻ろうか?」
お客さんも乗ってるのにそれは申し訳ないです。
しかも路線運行のソンテオだし。
マイペンライ・クラップ(大丈夫です)
と大丈夫じゃないけど答えるしかありませんでした。
どうやらソンテオを降りるときにカバンのポケットから
するりと抜け落ちたようです。4か月前に買ったばかりなのに~。
沿道に咲く桜のようなチョンプーティップの花が綺麗なんですが、
全身脱力した私は写真を撮るだけで精一杯の精神状態です(T_T)
トーンパープームの町の入口の三叉路に到着しました。
ここで停車した運転手さん、待機しているバイクタクシーを呼びます。
後ろの乗客にこのバイクタクシーに乗り換えてもらえませんかと
お願いしています。乗客も笑顔で承諾。
なんと、ここから引き返してスマホを探してくれるんだそうです。
ううっ、私のおっちょこちょいで迷惑をかけてしまいました。
本当にすみません、ありがとうございます (>_<)
まだあるかな。誰かに拾われちゃったかもしれないし。
来た道を戻り出した車中で、気が気でなく
思わず無言になってしまいます…。
さっきゾウがいたところに到着。
もうゾウの姿はありませんでした。
「あった。ドアを開けて下を見てみな」
えっ?
言われたとおりにドアを開けると、
真下に私のiPhoneが落ちているではないですか!
良かった! 本当にありがとうございます!!
にこにこしている運転手さんの顔が印象的でした。
さっきUPしたゾウとソンテオが映っている写真を
後で拡大してよくよくチェックしてみたら、
落ちた私のiPhoneがしっかり写ってました…_| ̄|○
ほっとしてどっと疲れが出たぞ。
再びトーンパープームの町の目抜き通りに戻ってきました。
左の山頂にワット・ターカヌンのビルマ様式仏塔が見えてますね。
「これからどうするの?」と運転手さん。
あそこに登ろうと思います、
ワット・ターカヌン。
「じゃあ対岸に渡る橋の手前まで送ってあげるよ」
なんでそんなに親切なんですか。
もう涙が出そう。
トーンパープーム市場内を通過し少し走ったところで停車。
「この先を左に行けば橋に出るから」と。
本当にありがとうございました。
「70バーツね」
そんな、正規の運賃だけなんて申し訳ないですよ。
200バーツを渡すと、えっという顔を返してきました。
ガイド代です ^^
にこにこ顔に戻った運転手さん、無言で受け取ってくれました。
場所は、ここ。
時刻は、09:56。
こりゃ必ず再訪しなきゃな、イートン。
運転手さんと宿のオーナーさんに菓子折り携えて。
<旅費交通費>
ソンテオ運賃+気持ち:200バーツ
ここまでの合計:1,339バーツ
※旅は2017年3月27日(月)~28日(火)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)
つづく
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昨晩防空壕を見た話を運転手さんにしたところ、
子供の頃はよく撃ち合いをしていたんだそうです。
でもタイ軍ではなく、ミャンマー軍とカレン民族同盟(KNU)との
間の戦闘だとのこと。
タイ軍とミャンマー軍は一緒にご飯を食べたりしていたよと。
08:40過ぎに山道を抜け、比較的平坦な気持ちのいい道に。
イートンは6~11月は雨の日が多いんだそうです。
「1週間ずっと降り続くこともあるんだ。
家から出たくなくなってウンザリすることもあるよ」
1週間も続いたらそりゃそうですねぇ…。
でも気温は年間を通して涼しく、暑くても29℃だとのこと。
人家がポツリポツリと見えてきた頃、
運転手さんが売店前でソンテオを停めました。
「何か飲む?」
あ、いえ、結構です。
売店に入って戻ってきた運転手さん、
「どうぞ」と缶コーヒーを。
うわあ、ありがとうございます!
こんなことしたら運賃からの手取りがなくなっちゃうじゃないですか ^_^;)
走り出すと車窓に風変りな道路標識が。
「ゾウの横断に注意」
ええっ!?(笑)
左手にはワチラロンコン・ダムの湖面が見えてきました。
ボートハウスが点在しています。
すると運転手さん、車の速度を落とすではないですか。
どうしたんだろうと思っていると、道端にはなんと、
ゾウだ!!
後でわかったんですが、この辺りに観光客用?の
エレファント・キャンプがあるんですよ。
どうもそこの子ゾウみたいです。
お食事タイムのようで。
そうか、さっきの標識はこれに注意しろということですね。
ちょっと降りて写真撮って来てもいいですか?
嬉々として写真を撮りまくってしまいました(笑)
再び走り出したソンテオは、途中でお客さんを一人拾った後、
左に折れダム湖へ向かう道へと入って行きます。
ターペー(ท่าแพ)、訳すと「いかだの船着場」という
カレン族の集落だと運転手さん。
場所は、ここ(グーグルマップ)。
時刻は、09:13。
「ここからチェーディー・プラタート・ボーオーンへの船が出ているんだ。
プラタートには船でしか行けない。女人禁制だよ。
女性は桟橋を渡ろうとすると桟橋が揺れて渡らせないんだ」
チェーディー・プラタート・ボーオーン(เจดีย์พระธาตุโบอ่อง)は、
この辺りの仏教を信仰するカレン族の信仰の中心的存在で
ご利益のある仏塔のようです。
船でしか近寄れない場所にあるなんて、
興味を掻き立てられますね。
集落をクラクションを鳴らしながらぐるっと回って
また表の道路に戻りました。
10分も走らずに運転手さんがまたソンテオを停めます。
「ワチラロンコン・ダムだよ。写真撮る?」
ありがとうございます。ちょっと待っててください。
後ろに乗ってるお客さんにちょっと待っててあげてとか
運転手さんが言ってるのが聞こえました。
ここがクウェーノーイ川を堰き止めて造られた
ワチラロンコン・ダムの入口かあ。
場所は、ここ。
先にはゲートも見えていますね。
ここからダムの堤防まではさらに3kmほどあるんですけど。
ソンテオに戻りつつ時間を確認しようとカバンにしまった
iPhoneをまさぐると、あれ? ないぞ。
あたりを見回したものの無し。
ソンテオに戻って走りながらも座席下を探せどやはり無し。
やばい。どこかで落とした!!
みるみる額からイヤな汗が噴き出してきます。
「スマートフォンを落としたの?」
様子を見ていた運転手さんが尋ねてきました。
きっとさっきゾウを見に降りたところで落としたんだと思います。
「戻ろうか?」
お客さんも乗ってるのにそれは申し訳ないです。
しかも路線運行のソンテオだし。
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どうやらソンテオを降りるときにカバンのポケットから
するりと抜け落ちたようです。4か月前に買ったばかりなのに~。
沿道に咲く桜のようなチョンプーティップの花が綺麗なんですが、
全身脱力した私は写真を撮るだけで精一杯の精神状態です(T_T)
トーンパープームの町の入口の三叉路に到着しました。
ここで停車した運転手さん、待機しているバイクタクシーを呼びます。
後ろの乗客にこのバイクタクシーに乗り換えてもらえませんかと
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思わず無言になってしまいます…。
さっきゾウがいたところに到着。
もうゾウの姿はありませんでした。
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えっ?
言われたとおりにドアを開けると、
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良かった! 本当にありがとうございます!!
にこにこしている運転手さんの顔が印象的でした。
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後で拡大してよくよくチェックしてみたら、
落ちた私のiPhoneがしっかり写ってました…_| ̄|○
ほっとしてどっと疲れが出たぞ。
再びトーンパープームの町の目抜き通りに戻ってきました。
左の山頂にワット・ターカヌンのビルマ様式仏塔が見えてますね。
「これからどうするの?」と運転手さん。
あそこに登ろうと思います、
ワット・ターカヌン。
「じゃあ対岸に渡る橋の手前まで送ってあげるよ」
なんでそんなに親切なんですか。
もう涙が出そう。
トーンパープーム市場内を通過し少し走ったところで停車。
「この先を左に行けば橋に出るから」と。
本当にありがとうございました。
「70バーツね」
そんな、正規の運賃だけなんて申し訳ないですよ。
200バーツを渡すと、えっという顔を返してきました。
ガイド代です ^^
にこにこ顔に戻った運転手さん、無言で受け取ってくれました。
場所は、ここ。
時刻は、09:56。
こりゃ必ず再訪しなきゃな、イートン。
運転手さんと宿のオーナーさんに菓子折り携えて。
<旅費交通費>
ソンテオ運賃+気持ち:200バーツ
ここまでの合計:1,339バーツ
※旅は2017年3月27日(月)~28日(火)に行いました。
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