タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

ソンテオ

イートンを後に ミャンマー国境、元すず鉱集落イートンへ[10]

早朝のイートン市場でカオソーイを食べ、
橋を渡りながら市場を振り返ると、

10_01

托鉢らしき僧侶の姿が。
タイで一般的な山吹色の袈裟より濃い色をしていますが、
ミャンマー僧なんでしょうかね?

10_02

池から見渡すと、さっき訪れた山の上の寺ワット・ムアンレーピロック
ちょうど昇ったばかりの朝日を受けて輝いていました。

時刻は06:50。
ぶらぶら散策しながら宿に戻りますか。

10_03

イートン集落の目抜き通りにもようやく日が射してきました。

10_04

お、昨晩エークくんと飲んだ食堂がもう営業してますよ。
さすがに今朝は集落長の姿がないですね。

すると背後から黄色いソンテオがやって来ました。
運転席には昨日ヌーン・チャーンスックへ行くのにチャーターした
ソンテオの運転手さんが。7時ちょうどの便ですね。

すみません。7時半の便に乗ることにしました。

なんだ、という顔を一瞬見せたかと思うと仏頂面に戻った運転手さんは
そのままソンテオを走らせていきました。すみませーん ^_^;)

10_05

宿の部屋に戻り荷物の支度をします。
昇ったばかりの朝日が眩しくすがすがしいですね。


07:25、部屋から出ると、

10_07

目抜き通りの奥には既に7時半のソンテオが停車中。

10_06

そうそう、これが今回私が泊まった宿です。
ナット-エン-トン-ハウス(ณัต-เอ่ง-ต่อง-เฮ้าส์)

ここイートンは元々「ナットエントン」と呼ばれていました。
多分ミャンマー語で、ナットは神、エンは家、トンは山の意味。
なので「神の山の上にある集落」という意味だったとか。
それが次第に略され訛って「イートン」になったとのこと。

町名でありスズ鉱山名であった「ピロック」の由来も
解説しておきましょう。


ビルマから越境してきた鉱山労働者がタイ当局側に抵抗して
戦い死んだとか、
鉱山事故やマラリアなどの熱帯病で死者が出たとか
色々言われているんですが、
とにかくかつてここでは多くの人が
死んだんだそうです。


それで「ピー・ローク」(ผีหลอก)=「お化けの出る」鉱山、
と呼ばれていたのがやはり訛って「ピロック」になったとのことです。


扉が開いていた表の母屋兼受付にお邪魔して、
女性オーナーにチェックアウトしますと告げます。

「おまけで朝食を出してあげるね」

あれま、どうもありがとうございます ^^

焼き上がったトーストを目の前の皿にポンポンと3枚積み上げて
さらにミカンも2個くれて、スティックコーヒーも付けてくれました。

「ウォーターサーバーの水は天然の湧き水だよ」

さすが山の上の集落!
せっかくなのでその水も頂きました。

「外は20℃だね」と温度計を見て教えてくれます。

外を眺めながらパンを食べていて気付きました。

10_08

見づらいですが、山の上の右寄りにタイ国旗が立ってますね。
あそこが昨夕登ったヌーン・チャーンスックです。

するとオーナーさん、さらに右手の山を指差し、
「あの山、左半分が禿げているでしょ?」

10_09

あ、本当だ。

なんでも2か月前にミャンマー側から出火した山火事が延焼して
あんな姿になっちゃったんだとか。夜も赤々と燃えていたそうです。

「集落の人総出で棒切れで火をはたいて消火活動をしたのよ。
 だって水をあそこまで運ぶことはできないからね」

それで消火できてよかったですね、ホントに。

そうこうしていると、ちょうど07:30にソンテオ登場。
昨日乗ったトーンパープームからの便と同じ運転手です。

10_10

オーナーさんにお礼を言って荷台に乗り込もうとしたら、
運転手さんが助手席に座るようにと。ありがとうございます!

いいところだったな、イートン
懐かしく感じるというか、また絶対に来たいと思わせる
何かがある集落です。


山道を下って行く間、運転手さんとずっと話をしていました。

子供の頃はトーンパープームまで歩くしかなかったんだそうで、
イートンを朝5時に出て、トーンパープーム着が16時だったとか。

未舗装の道で赤土が舞い、雨が降るとぬかるんで膝下まで
ドロドロになったものだけど、10年ほど前に舗装されたんだと
教えてくれました。

しかしカーブの多い山道です。
転落事故は起きたことないんですか?

「転落事故は一度もないよ。象廟が守ってくれているからね」

運転手さんがおもむろにクラクションを鳴らしました。

10_11

ここが象廟か。
この山道の守り神なんですね。

象廟っていうぐらいだから、もしやと思い尋ねると、
やはりこの辺りには野生ゾウがいるとのこと。

たまに姿を見せるもののほとんどは夜間。
ここのゾウは大人しいので、カオヤイ国立公園のゾウのように
車を襲うことはないそうです。

また北タイやイサーンと違い、ここは食べ物が豊富なので
人里に下りて農園を荒らすこともなく、ご利益のあるゾウなんだと。

イートンには人にとっても食べ物が豊富なんだと運転手さん。
山に入ればタケノコやキノコが取り放題。
湧き水が飲めるから水を買う必要もない。

唯一ないのが農業に適した平坦な土地。でも農業ができたら
化学肥料や農薬で水が汚染されて飲めなくなるから
このままでいいんだ、

と言ったかと思うと、おもむろに車を停めて降りていっちゃいました。
すぐに戻ってきた運転手さんの手には何やら木の実が。

「これはスープ(トム・ジュート)にすると美味しいんだ」

イートンの自然の豊かさと自給自足に近いお金のかからない生活を
誇らしく思っているように窺えます。
なんでも一旦はバンコクへ出ていたものの、故郷に戻ってきて
ソンテオ運転手になったんだそうで。

「ここの人はたいていタイ語とミャンマー語の2つを話せるんだ。
 両親がミャンマー人で生まれてからタイにいるのでタイ国籍を
 持っている人も多い。僕もハーフで2言語を話せるよ」

失礼ながらあんな山奥の集落なのにというか、だからこその
バイリンガル環境、なんだかちょっと羨ましいですね。


運転手さん、右に折れてソンテオを停車させました。

10_12

昨日は通過したビューポイントではないですか。

「時間があるから寄り道して行こう」

ありがとうございます!
時刻は、08:11。

10_13

一番先端の展望台に来てみました。

10_14

見えるのは山ばかりですね。
ワチラロンコン・ダムも見えるようなんですが、
ガスが若干かかっていて発見できませんでした。

頭上にはトンビのような鳥がぐるぐる回って飛んでいます。

10_15

5分ほど景色を眺めてから、再び山道を下り始めました。


<旅費交通費>
ソンテオ運賃まだなので:0バーツ
ここまでの合計:1,139バーツ

<参考>
ceediz.com "หมู่บ้านอีต่อง กาญจนบุรี"
ceediz.com "เหมืองปิล๊อก กาญจนบุรี"

※旅は2017年3月27日(月)~28日(火)に行いました。


元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)

つづく

イートン

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トーンパープーム市場 ミャンマー国境、元すず鉱集落イートンへ[2]

モーチット・バスターミナルからのバスで
トーンパープームに11:51に到着。

バスの停車した路地の目の前を左右に通りが走っています。

02_01

トーンパープームの目抜き通りテーサバーン通りです。

この通りを左へと歩いて、イートン行きソンテオが出ている
トーンパープーム市場まで行かなければ。

02_02

道幅が狭くなって、両側にちょっと粗末な商店が連なり始めました。

すると右手に

02_03

あ、あった。
トーンパープーム・ツーリスト・サービスセンターです。
看板には

ศูนย์บริการท่องเที่ยว
PROVINCIAL CENTER OF TOURISM


とだけ書いてありますが。
場所はここ(グーグルマップ)。

事前にグーグルマップを眺めていて偶然こんな施設があることを
知ったんですよ。イートン行きソンテオが本当に10:30発の1本しか
なかった場合、他の交通手段をアドバイスしてもらえるかもと思いまして。

そんなわけで立ち寄ってみたら、
鍵が閉まってる… _| ̄|○

ひょっとして昼休み!?

役所のサービスに期待した私がバカだった。
外にあるトイレだけお借りして、早々に後にしたのでした。

緩やかな上りのテーサバーン通りをさらに進むと
左手にホテルが出現。振り返って眺めたのが、

02_04

この光景。

ソムジャイヌック・ホテル(โรงแรมสมใจนึก)という看板が。
こんなところでもWiFiが無料みたいですよ。

そこから4分で、

02_05

トーンパープーム市場前に到着!

時刻は、12:05。
場所はここ

目の前の赤いバスはサンクラブリーカンチャナブリー行きの
ローカルバス。最初にサンクラブリーを訪れた時に乗りましたねー。

車掌のおばちゃんが「カンチャナブリーへ下りまーす!」と叫んで
呼び込みをしています。そうか「下りる」というイメージなのか。

で、市場はこの右手に入ったところに広がってるんですよ。
さて、ソンテオはいるかいないか…。

02_06

すぐ右の食堂前に真っ黄色のソンテオが1台。

横っ腹のタイ文字ををまじまじと読むと、

トーンパープーム - イートン(ทองผาภูมิ - อีต่อง)

とあるじゃないですか!!!!

運転手が見当たらなかったので、食堂に飛び込んで
おばちゃんにこのソンテオが何時発かと尋ねると、

「そこに運転手がいるから聞いたほうがいいよ」

えっ?
荷台の座席に座っている男性が運転手でした ^_^;)

「13:30だよ。今日はもうこの1本だけだ」

良かったー! 間に合った―!!
誰だよ、10:30発の1本だけだなんてデマ流したのは!(怒)

安心したら急にお腹が空きました。
ちょうど食堂に足を踏み入れたので、ここで食べることにしましょう。

02_07

センレック・ムー(豚肉のクイッティアオ細麺)30バーツ也。
まずまずの味 ^^

食べ終えたところで時刻は、12:19。

02_08

もう1回、店先に停車中のイートン行きソンテオを眺めていたら、
運転手がニコニコしながらやって来て色々教えてくれました。
まずは本数と発車時刻。

トーンパープーム市場発イートン行きソンテオ 1日4本
10:30
11:30
12:30
13:30 毎日ある

とあえて言ったのは、この運転手さんはいつも13:30発の便を
担当しているので毎日あると断言できるということのようです。
その前の3本は他の運転手なので保証できないんでしょうね。

あれ? まだ12:30前なのに次の便は13:30とはいかに?
12:30のは今日は運行休止なのかな。

イートン発トーンパープーム市場行きソンテオ 1日4本
06:00
06:30
07:00
07:30 運行しない日もある

これも07:30の便の担当がこの運転手のようです ^^

ちなみにイートンピロック(ปิล็อก)とも言うんですが、
運転手はずっとピロックのほうを使っています。

さらに「宿は決まってるの? 案内してあげるよ」と。

それは嬉しい! ぜひお願いします。
すると携帯電話で早速問い合わせてくれてます。
「今晩部屋は空いてる?」という話し声が聞こえてきました。

宿は取れたとの返事。
ありがとうございます!

もっと色々手こずるかと思ったら、
予想外に順調で拍子抜けしてしまいました(笑)

そうそう、イートン行きソンテオの右隣に停車中の
同じく黄色のソンテオはワチラロンコン・ダム湖畔近くの集落
バーンライ(บ้านไร่)行きです。イートン行きより本数が多い感じ。

ワチラロンコン・ダムへ行くのに使えそうですが、ダムの堤防は
公園入口で下車してから3km近く歩かないとならないんですよね…。


さて、発車時刻までまだ1時間余りあるので
周辺を散策するとしますか。

02_09

トーンパープーム市場を奥まで歩いて行きます。

するとこの写真にも辛うじて写っているんですが、
奥中央に「RUAN-SUAN RESTAURANT」と書かれた
ゲートが立っていました。


くぐって坂道を下りると、

02_10

レストランの他に「ルアンスアン・リムクウェー・トンパープーム
(เรือนสวนริมแคว ทองผาภูมิ)という簡素なホテルも
経営しているのでありました。

訳すと「トーンパープーム・クウェー河畔庭園の家」ってなホテル名です。

そう、正面の下にクウェー・ノーイ川が見えてるじゃないですか!
あそこまで下りてみたいなー。

坂を戻ります。

02_11

トーンパープーム市場を改めて奥から逆に眺めると、
なんというか空気がバンコクと異質なことが分かりますよね。
どう違うのかと言われてもうまく説明できませんが…。

ここから右手に歩いて行くと、

02_12

川の方へと下りていく急坂を発見!

02_13

下は、トーンパープーム町立ラマ9世記念公園でした。

飲み物の屋台の姿もある広い駐車場からさらに下りると、

02_14

クウェー・ノーイ川に出られましたー。

なんて穏やかな流れなんだ。
思ったよりも透明度が高いです。

川岸には、

02_15

浅黄色のチョウが数多く乱舞しているんです。

分かりますかね? 中央から右寄りに2匹写ってるんですが。

なんだか癒されるな~。
カンチャナブリーが一層好きになりました ^^


<旅費交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:169バーツ

※旅は2017年3月27日(月)に行いました。

元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく

イートン

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