タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

バーンブアトーン線跡~パトゥムターニーで夢の跡探し<2011年>

バーンブアトーン線跡 パトゥムターニーで夢の跡探し[6]

バーンブアトーン線廃線跡をもう少し辿ってみます。

このまままっすく南へ歩ければいいんですが、
この先は途切れて田んぼになっちゃってます。


なので一旦元のテーッサバーン6通りに出て南へ歩き、
再び右に入れる路地を探すことに。


しばし歩いて路地発見。
でも入口に犬が・・・(汗)

刺激しないようにのっそりと歩き、横を通り過ぎることに成功!


田んぼの中に伸びる農道を廃線跡目指して進みます。


よし、ここだ!


バーンブアトーン線跡


iPhoneを使ってグーグル・マップの航空写真で見ると、ほんとに真っ直ぐですよね。


まずは北側。


バーンブアトーン線跡


そして南側。


バーンブアトーン線跡


しかし何にも無いところに豪快に敷いたもんですねー。
現代でさえ一面の田んぼなんですから、開通当時ってどんなだったんでしょうか?
お客さんもいたのか心配になります。


そうそう、ラヘーン運河市場バーンブアトーン線終着駅の駅前市場として
生まれたそうなので、それを考えるとそこそこお客さんがいたんでしょうね。


このバーンブアトーン線、最初は良かったのですが、車両の老朽化のためでしょうか、
そのうち途中で立ち往生することが頻発し、利用客が離れていったんだそうです。

そこに1937年、車両同士が衝突し運転士が亡くなる事故が発生。
賠償の負担で経営が厳しくなります。

そして1940年、燃料を購入していたシェルやエッソがタイから撤退。
日本軍のタイ進駐は翌年末ですから、なぜこの時期に撤退したのかナゾですが。
同社は燃料を内務省燃料局から買うしかなくなりました。きっと高かったんでしょう。


1942年7月16日、バーンブアトーン線廃止を発表。

線路は直ちに撤去されたようです。

保有車両のうち蒸気機関車は、ウッタラディット県の砂糖工場に売却され、
砂糖キビ運搬用に使われました。

今でも工場敷地内に静態保存されているようですよ。
こちらのサイトにある蒸気機関車の写真のうち、
上のほうがバーンブアトーン線から来た機関車。

ちなみに下のやや大きなほうは、パークナム線で使われていた機関車だそうです。


廃線跡をずっと辿ってみたくもありますが、まぁこの目で見れただけで
取り敢えず満足するとしますか。農道を戻りましょう。

すると農道を向こうから自転車に乗ったおじさんがやって来ます。

ヤバイ。怒られるかな(汗)
歩きながら満面の笑みで目を合わせてみます。

するとおじさんもニコニコ顔で
「何してるんだい?」

写真を撮ってました ^^


そのまますれ違います。
ふぅ~っ。良かった。ちょっと焦りました。


元のテーッサバーン6通りに出て国道346号線のほうへと。

346号線手前にはこんな学校が建っています。


ワット・ブアケーオカセート学校


ワット・ブアケーオカセート学校(ウォーラポンアヌクーン)
とあります。

ウォーラポン・・・バーンブアトーン線創業者の
チャオプラヤー・ウォーラポンピパットの名が冠してあります。

実は、この学校にラヘーン駅で使用していた鐘を
チャオプラヤー・ウォーラポンピパットが寄贈したのだそうです。

噂では、授業のチャイム代わりに今でもその鐘が鳴らされているとか。

しばらく学校の前で待っていて鳴るのを確かめようかとも思いましたが、
不審者扱いされそうなのでやめました(笑)


ラヘーン運河を渡って対岸のワット・ブアケーオカセートへ。


ワット・ブアケーオカセート


なーんと、このお寺の用地はチャオプラヤー・ウォーラポンピパットが
寄進したんだそうです! スケールのでっかい人物だったんですね。


お寺でトイレを借りてからバス停に向かいます。
時刻は13:30。




<交通費>
歩いただけなので: 0バーツ
ここまでのの合計:62バーツ


つづく


※旅は2011年3月29日(火)に行いました。


ラヘーン




パトゥムターニーの市場 パトゥムターニーで夢の跡探し[7]

ラヘーンのワット・ブアケーオカセート反対側のバス停から
パトゥムターニー行きバスに乗りました。

8バーツ也。
時刻は13:35。


国道346号線をひたすら真っ直ぐ走ると、
道沿いの景色が賑やかになってきました。

ほどなく終点パトゥムターニーに到着。
数えるほどの乗客とともに降ります。
13:57。


バスは突き当りでUターン。

乗る時には気付かなかったんですが、バスには「パトゥムターニー‐ノンタブリー」
と書いてあります。経由地として「ノッパウォン、ラヘーン」の地名も。

あれ? やっぱりノッパウォン経由のバス路線があるんですね。
この「ノンタブリー」はノンタブリー船着き場のことでしょうか。
と言うことは、ラマ5世橋経由???

うーん、ローカル・バス路線は奥が深すぎます -_-;)


パtゥムターニー市場とバス


その先に見える市場に寄ってみますか。


人力サムローがたむろしている間を過ぎ市場内へと。
外国人だと気付いた物売りが、どうだとばかりに焼き鳥を指差して微笑んできます。

市場の建物には、「スィリワッタナー・ショッピングセンター」との看板が。


パトゥムターニー市場


内部は、まぁ、ありふれた市場ではあります。
県の中心にしては規模が小さいかな?

奥まで突き進むと、商店の裏側はチャオプラヤー川の気配。


パトゥムターニー市場


この最奥のあたりは閑散としてますね。
でも歴史を感じさせる佇まいです。


船着き場を発見。ちょっと行ってみましょう。


パトゥムターニー市場の船着き場


やっとチャオプラヤー川に出ました!

子どもたちが魚釣りに興じています。
この船着き場には、定期船は発着してない雰囲気。


でも身を乗り出して上流側を眺めると、渡し船の姿が。


実は、パトゥムターニーから先のルートを全く考えてなかったのですが、
どうせなのであの渡し船に乗ってみようと決意。


渡し船の船着き場目指して細い路地を歩いて行きます…。




<交通費>
パトゥムターニー行きバス: 8バーツ
ここまでのの合計:70バーツ


つづく


※旅は2011年3月29日(火)に行いました。


ラヘーン~パトゥムターニー




パトゥムターニーの渡し船 パトゥムターニーで夢の跡探し[8]

渡し船の船着き場へと向かって市場を歩いて行きます。

細い路地を抜けると、さらにひなびた雰囲気の市場が広がっていました。
チャオプラヤー川沿いにもお店が並んでいます。


パトゥムターニー市場


覗いてみるとこれらは食堂やアイスクリーム屋。
川を眺めながらの食事を楽しみたくもあったのですが、
ラヘーンで腹いっぱいに食べてしまったので、ここは断念(汗)


ほどなくして船着き場に到着。
「ムアン郡船着き場」との看板が掲げてあります。


ムアン郡船着き場


渡し賃5バーツを支払い、乗船。

すぐに出発しました。
時刻は、14:12。


パトゥムターニー市場


パトゥムターニーの中心部から離れていきます。


川の上ということもあって風がいっそう強いのですが、
昼下がりになりやや暖かくなった感じで、
鳥肌が立つほどではなくなったので助かりました。


乗客はほんの数人。
女子高生がずっと携帯いじってます。日本と同じですなぁ(笑)


たった3分で対岸に到着。
「ティワノン通り始点船着き場」と。


ティワノン通り始点船着き場


船着き場に降り立つと、船はまだ数人の乗客を乗せたまま出発。
あれ? 単に対岸2地点を往復するだけでなく、まだ続きがあるんですね。


さーて、ここから先、バス路線があるんだろうか?
無ければまた市場側に戻るまでなんですが…。




<交通費>
渡し船: 5バーツ
ここまでのの合計:75バーツ


つづく


※旅は2011年3月29日(火)に行いました。


パトゥムターニー




ランシット運河 パトゥムターニーで夢の跡探し[最終回]

チャオプラヤー川を渡し船で渡り、対岸のティワーノン通り始点船着き場に
降り立ちました。

まっすぐに伸びた通路を出ると、目の前にも真っ直ぐな通りが。
これがティワーノン通りってことかな?


ティワーノン通り始点船着き場前の90番バス


通りの両側にタイの国花、ラーチャプルックが黄色い綺麗な花を咲かせています。


ラッキーなことに、バスが停車してるじゃないですか!
どうやらここ始発の路線で90番と書いてあります。


何も下調べせずに渡って来たので、
この先の交通機関があってホッとしましたよ~(笑)


でも次に発車するのがどのバスか分からず、
他のお客さんとともにウロウロ。

親子がくつろいでるバスに乗ろうとしたら
「これは出ないよ」と。えっ、もしや住居代わり!?(笑)


どうやらこれかな?


90番バス


乗り込んでしばし待つと、車掌さん、後れて運転士も登場。
14:27出発!


この辺りって初めて来たもんで、車窓に興味津々。
iPhoneのマップでルートを確認しながら景色を楽しみます。


途中、運河沿いの道を東に進んでUターン。
なんとなく気になったので確認すると・・・

なーんと、横を流れている運河は、あのランシット運河じゃないですか!


明治時代の食糧難で海外移民政策が進められていた頃、
民間業者が、ここランシット運河沿いへの日本人殖民を推進したことがありました。

ところが入植希望者たちは到着したものの、タイ側との調整がうまくいかず、
結局入植は不成功。期待して渡った人たちには気の毒な結果に。


この話はタイ研究の大御所、故石井米雄先生の著作で知ったのですが、
その石井先生も1957年初めての渡タイ時にドンムアン空港に着陸する
プロペラ機からこのランシット運河を眺めています。


90番バスがランシット運河を渡ります!


ランシット運河


初めて見たランシット運河
感動のひと言に尽きます!


いつかランシット運河沿いも旅してみたいですね~。


バスはパーク・クレットを通過してから、ことごとく予想外な
道を進んで行きます。そのうちにピブーン・ソンクラーム通りへ。

ラマ5世橋の下をくぐり、プラチャーラート・サーイ1通りへ。


もうまったくもって来たことが無いゾーンです。
この辺も中華系住民が多そうな雰囲気。結構栄えてますね。


それからハーン通りを左折して東へと進路を取ります。
タハーンとは兵隊の意味。

その名のとおり沿道には軍の施設が建ち並んでて、
バス停から軍の制服のままの人が乗って来たりで異空間な様相。


そのまま直進すると前方にBTSの高架が見えてきました!
なんかほっとしますね(笑)


左折して最初のバス停で降ります。
BTSサパーンクワーイ駅前。


サパーンクワーイ駅に到着した90番バス


時刻は16:17。

1時間50分も乗ってたとはビックリ。
もっと短く感じました(笑)



これにて今回の旅も終わりです。

バーンブアトーン線の線路跡を無事に見ることができたのが何よりの収穫でした。
そうじゃなかったらブログのネタに使えなかったでしょうしね(笑)


最後までお付き合いくださいましたみなさま、ありがとうございました!

次回は今度こそ昨年7月の旅を綴りたいと思っています。




<交通費>
80番バス: 8バーツ
ここまでのの合計:83バーツ


おわり


※旅は2011年3月29日(火)に行いました。


パトゥムターニー~サパーンクワーイ


<参考>
『道は、ひらける』石井米雄、めこん、2003年




 
旅ごとに見る
このブログ内で検索
アンケートモニター登録
Gポイント
 
タグでまとめて見る
最新コメント
QRコード
QRコード