タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

バンコク西北行き当たりばったり旅<2010年>

日本運河に到達! バンコク西北行き当たりばったり旅[6]

国道3422号線を西へひたすら歩いていると
前方に木の茂みが南北に連なっている景色が見えてきました。

ようやく辿り着いたかな?

橋があります! 思わず速足に。
やった。着いたっ!


クローン・イープン(日本運河)


クローン・イープン(日本運河)です!!


橋から北側の景色。思ったより立派な運河だなー。

時刻は、10:54。
ラート・ブアルアンから歩き始めてちょうど50分(笑)

でも風が吹くと鳥肌が立つ涼しさだったためか、
意外なことに疲れを感じません。

いやー、どうなることかと思いましたが、
どうにか半ば無理やり到達することができて心底ホッとしましたよ~。


続けて橋の南側からクローン・イープンを眺めてみます。


クローン・イープン(日本運河)


ターチーン川へとつながるバーン・パーシー運河からスパンブリー県までを結ぶ
南北に長い運河です。


モムチャオ・プンという王族が掘削したことから、
当初は「クローン・モムチャオ・プン」と呼ばれていたのが、
いつしか訛って「クローン・イープン」に。

というワケで、日本運河と言いつつ日本とはこれっぽっちも縁の無い運河なのです。


それでも「日本」の名が付いているからには見てみたいじゃないですか!
というワケで、はるばるやって来た次第です。


写真では分かり難いですが、南側のずっと先に橋が架かっているのが見えました。
取り敢えずあそこまで行ってみよう。


橋を渡るとすぐに南へと入る道が。


バーン・クローン・イープンへの道


「ワット・ボーン・ヤイ ←」との看板が立っています。

よし、ここを入ってみよう。


ちなみに、トレーラーが走っているもう少し先の3422号線両側に
バス停のあずま屋が見えました。ちゃんと覚えとこっと。


県道3015号線


ノートー・3015との道路標識が。
これはナコーンパトム県道3015号線という意味でいいかな?

たぶんこの道を入ったこの辺りが、ナコーンパトム県バーンレーン郡
ブア・パークター村(タンボン)の「バーン・クローン・イープン」(日本運河集落)
なんだと思います。ただこの地名は、クローン・イープン沿いに何か所かあって、
アユタヤ県にも存在するみたいですけど。


奥に何やら高速道路の高架橋みたいな構造物が見えます。
何だろうと思って歩いて行ってみると、工場でした。

道の両側に工場があって、あの橋のようなもので双方の間で
原料か何かをやり取りしてるんでしょう。

工場の敷地内をひょいと覗いてみたらこんなものが。


日本鋪道の中古車両


「日本鋪道」と書かれた中古らしき特殊車両があるではないですか!


バーン・クローン・イープンと日本とのつながりを辛うじて発見しました(笑)


さらに歩いていると、「パイ・ナ~イ?」(どこに行くの?)と背後から声が。
振り向くとおばちゃんが自転車に跨ってのろのろと向かって来ています。

運河を見に行く、なんて言ったら怪訝な顔をされそうなので、


寺へ行きます、と。


「歩くには、遠いよ~。」

そう言って追い抜いて行きました。
陽気なおばちゃんだなぁ。






<交通費>
歩いただけなので: 0バーツ
ここまでの合計:65バーツ

つづく・・・



<参考>『バーン・クローン・イープン集落の情報』-ブア・パークター村-(PDF)



※旅は2010年12月27日(月)に行いました。


クローン・イープン




ワット・ボーンヤイと一寸法師!? バンコク西北行き当たりばったり旅[7]

ナコーンパトム県道3015号線をクローン・イープン(日本運河)に
沿って引き続き南下します。

でも運河との間にはちょっと距離があって、
なかなか運河の水面が見えないんですよねー。

この道に入ってから10分歩いてようやく
クローン・イープンに架かる次の橋に到着。


クローン・イープン(日本運河)


のどかですよね~。心が洗われる景色です。


さて、ここまで歩いてきたら、ついでにワット・ボーンヤイまで行ってみよう。
県道3015号線入口に看板が立ってたあの寺です。

この橋からそのままずっと西へ歩けば行けるはず。
細い運河沿いの道を、またひたすら歩きます。


運河脇の学校からは、子ども達の歓声が聞こえてきました。
小学校かな?


ブア・パークター・ウィッタヤー学校


ブア・パークター・ウィッタヤー学校って言うようです。
こんな木橋を渡って通学するって、いいですね~。


道の最奥に到着。
ワット・ボーンヤイがこじんまりと佇んでいます。

よく見るきらびやかな寺院とは趣がまったく違う、
素朴ないかにも片田舎のお寺って感じ。

質素な本堂の中を覗いてみると、


ワット・ボーンヤイ本堂


ワンコがど真ん中に陣取ってました。
邪魔しちゃ悪いので、入らずにこのまま退散…。

また元の道をとぼとぼと戻ります。


と、その時、運河に何かが蠢く姿が!




一寸法師!?


えっ、一寸法師!? (汗)


お椀ならぬたらいに乗ったおじさんが、私を気にしながら
運河の上をオールを漕いで進んでいました。


何のためなのか、大いなるナゾです・・・。




<交通費>
歩いただけなので: 0バーツ
ここまでの合計:65バーツ

つづく・・・


※旅は2010年12月27日(月)に行いました。


ワット・ボーンヤイ




嬉しい心遣い@バーン・クローン・イープン バンコク西北行き当たりばったり旅[8]

クローン・イープン(日本運河)を見れたし、ついでにワット・ボーンヤイにも行って、
もうバーン・クローン・イープンで見るべきものは見ました。

さて、どうしよう。
せっかくここまで来たんだから、ついでに他の見どころにも寄りたいなぁ。

ナコーンパトム県道3015号線を国道3422号線へと戻りながら
考えてみました。

旅の前に周辺地域の情報も一応調べたんですが、
その中で目ぼしいスポットは、バーンルアン市場ぐらいかな。
ターチーン川の対岸にあります。

たぶんあのバスに乗って途中で乗り継いで行けそうな雰囲気。


そうこう考えているうちに県道入口が見えてきました。


県道3015号線入口


するとその手前に大勢の人が集まって何やらしている家屋が。
ちょっと聞いてみるかな。


すみません。そこの道にバス路線は走ってますか?


手前に背を向けて座っている女性が振り向きます。
あっ、さっき自転車に乗ってたおばちゃんじゃぁないですか!


「どこから来たの?」
満面の笑みで尋ねてきました。

ラート・ブアルアンから歩いて来ました。

「いや、そうじゃなくて、元々はどこから来たの?」

日本です。東京から来たコン・イープン(日本人)ですが・・・。


「日本人! ここはクローン・イープン(日本運河)だよ!」
横にいた若い男性が目を丸くして話に加わってきました。

はい。クローン・イープンを見に来たんです。
で、すみません、あの、バスはありますか? ^_^;)

「あるよ。赤いバスだ。68番。その路線しか走ってないよ。」


そこでおばちゃん。
「どこに行くの?」

バーンルアン市場に行きたいんです。

「なら、そのバスで行けるよ。暑いからあずま屋で待ってたほうがいいね。
 こっちに来なさい。近道だから」

と手招きして案内してくれます。
道路下のあぜ道みたいなところを行きなさいと。
ひょいっと飛び降りると、

「あんた元気ねー。あ、そうだ。送ってってあげようか?」

いえいえ、大丈夫です。バスで行ってみます!
どうもありがとうございます!

頭を下げてお礼を言い、あずま屋に向かいます。


見ず知らずの外国人にそこまで親切に気遣ってくれるなんて
嬉し過ぎます。感動です。タイってやっぱりいいな~(T T)

おばちゃんって、バーン・クローン・イープンの「顔」みたいな存在なのかも。


裏手から国道3422号線のバス停のあずま屋に到着すると、
中では女性ばかりの作業員さんたちが陣取ってランチ中。
前には黄色い作業トラックが停まっているので、村役場の方々でしょうか?

私は端っこにちょこんと腰を降ろします。


「何してるんですか?」

早速背後から声がかかりました(笑)

バスを待ってるんです。

「どこに行くの?」

バーンルアン市場です。

「えっ? バーンルアンって反対側のバスだよ。」
「違うよ。あっちはラート・ブアルアンだって」と他の女性。
「あそうか。混乱しちゃうわね。あはははは」

一気になごんでしまいました(笑)


ふと前を見やると知らないうちにバイクが。
作業員の一人が何やら物色してお金を払ってます。


バイクの行商


バイクの行商か!


ちょうどお昼時。私も軽く食べられるものを何か欲しいな~。
荷台にぶら下がっている袋からパイナップルを選びました。


バイクの行商から買ったパイナップル


10バーツ也。

思わぬところで昼食にありつけました(笑)


また一人の作業員女性が立ちあがると、トラックの荷台から
冷たい水をコップに入れて私に渡してくれるではないですか。

どうもありがとうございます!

嬉しい心遣いの連続に、やっぱりここまで来て良かったと心底思いましたよ。
もうコンタクトレンズを失くしたショックはどこかに吹っ飛んでます(笑)


15分ほど待って、ノロノロとバスが登場。


ソーンピーノーン、バーンリー行きバス


作業員のみなさんにお礼を行ってから乗り込みます。


時刻は、11:58。




<交通費>
歩いただけなので: 0バーツ
ここまでの合計:65バーツ

つづく・・・


※旅は2010年12月27日(月)に行いました。


ワット・ボーンヤイ~国道3422号線




さらに西方(極楽浄土?)へ バンコク西北行き当たりばったり旅[9]

ソーン・ピーノーン、バーンリー行きの68番バスに乗り込み右側の座席に座ると
車掌の男性がやって来ました。

バーンルアン市場に行きたいんですが。

「○○交差点で乗り換えですね。30バーツです。」

交差点名が聴き取れず(汗)
なので、着いたら教えてくださいと頼んでおきました。


一直線に西へと向かう国道3422号線を進んでいるうちに、
とうとう私の愛用の地図に載っている範囲を越えてしまったではないですか!

自分的にはこれは歴史的な瞬間です。
なんだか太陽系を飛び出した気分(笑)

いや、この時は笑い事ではありませんでした。
地図に載ってない未知の領域に足を踏み入れたわけなので
急に心細さが増したのです。

でもかつてならともかく、今はiPhoneの「マップ」という
心強い助っ人がいますから、なんとかなりそう。


てなワケで早速iPhoneを覗き込んで現在地を確認。
さらに県境を越えて、初のスパンブリー県に入ったのが分かりました!


そうこうしているうちにバスが速度を落としたので顔を上げて車窓を見やると、
寺院の大きな門が目に入りました。


「ワット・パイ・ローンウア」と。


あー、ここかぁ。けったいな寺は。

事前に周辺地域を調べた時に、この寺の情報も目に入ったんです。
なんでも悪趣味な(失礼)像が沢山あるとか。

でも私には珍寺巡りの趣味は無いし、むしろそんなもの見たくないのでパス~。

と思いながら窓から門の写真を撮っていると、
背後から肩を揺さぶられました。

「ここでもいいですよ。そこのあずま屋で待っていればバスが来ます。」

と今思い出したかのように、車掌さん。


へ!? あ、そうなの?

急かされるようにバスを降り、なぜかその寺の門の前に立ち尽くすハメに。


ワット・パイ・ローンウアの門


だから珍寺巡りの趣味は無いって言ってるのにナゼ~!!(>_<)


時刻は、12:10。


ん、待てよ。もしかしてクローン・イープンに興味を持って目指して来たのも、
何かの力が私をこの寺に招きたいがために仕組んだ罠だったんじゃないだろうか…。

そんな妄想にとりつかれつつも、何の因果か結局来てしまったからには
すぐにバスは待たずにこのワット・パイ・ローンウアも見学してみることに。


門をくぐってビックリ。

延々と奥まで立派な参道が続き、その両側には物凄く広大な敷地が広がっています。
東京ドーム何個分なんて言っているレベルじゃぁありません!

この寺のタダモノデハナイ感が否応にも伝わってきます。


しばらく歩くと、看板が。


「←天国」


グアーーーーーッ!!


もしかしてこれに呼ばれたのか!?
いつかはお世話になりたいですけど、まだ、まだ早過ぎますって。
ヤメテクレヨ~(T T)


ビビリながらも歩を進めるうちに、
「天国」(サワン)とは、奥に見える巨大な仏堂の名称だと判明。


「天国」仏堂


な、なるほどね。ホッ… (-_-;)


しかし巨大さも相まって、どことなくアンコール・ワットを
ほうふつとさせる姿ではありませんか。


仏堂なら大丈夫(笑)
せっかくだから参拝しておきましょう。


階段を上り中に入るとどこからかおばちゃんが現れ、
参拝グッズ売り場にやおら立ちます。

いくらですか?

「いくらでもあなた次第です。」

じゃぁ、20バーツで。
箱に差し入れ、蓮の花・線香・金箔の3点セットを受け取ります。


「天国」仏堂内の仏像


金箔は2枚。仏像の頭と目に貼らせていただきました。


お参りを済ませると、「奥までどうぞ。写真もいいよ」とおばさん。
じゃぁ、お言葉に甘えて。

最奥に立つ仏像のところまで来て、入口方向を振り返ります。


「天国」仏堂内部


大理石を贅沢に使ってて浮世離れしてますね~。
「天国」という名前なのも頷けます。


おばさんにお礼を言って、敷地のさらに奥へと進んでみます。

時刻は、12:25。





<交通費>
68番バス:   30バーツ
ここまでの合計:95バーツ

つづく・・・


※旅は2010年12月27日(月)に行いました。


バーン・クローン・イープン~ワット・パイ・ローンウア




ワットパイローンウア バンコク西北行き当たりばったり旅[10]

「天国」という名の仏堂を出て、さらにワット・パイ・ローンウアの参道を
奥へと進むと、巨大な仏像が背を向けて立っているのが目に入りました。


その背後に足を向けてみると、こんな光景が。


大仏の背後に整然と並ぶ仏像は…


おびただしい数の仏像が整然と両側に並んでいます。

寂寥感いっぱい。

拡声器から流れる説法(?)が遠くから聞こえてきていなければ
ここにいるのはかなり怖いです。

なにせ、これらの仏像一つ一つがお墓ですから…。


巨大仏像の正面へ抜けさらに奥へと歩くと、
なぜか鳥肌が止まらなくなり、頭にまで鳥肌が上がって来る始末。

こりゃぁちょっとヤバイんじゃないか!?
持ち前の怖がりを発揮して、これ以上奥へ進むのを断念(汗)

そこで振り返ってみます。


ワット・パイ・ローンウアの巨大仏像


先ほどの巨大仏像が佇んでいます。
参道の両側には僧侶の人形が列をなして立っています。

しかし人形の多い寺です。
仏教説話のシーンを表したものなのか、いたるところに人形の群れが立ってるのです。
どれもシュール過ぎて、あまり目を合わせたくありません(汗)


巨大大仏の右側へと回ろうとしたら、こんな人形も。


象を介抱する(?)人形


ゾウを介抱しているんでしょうか??


さて、やっと見つけました。この寺の人形アートの極み。
どうやら有名なようですね、ココ。


「地獄」


   地 獄
 餓鬼と夜叉の地



と門に書かれています。

門前にしゃがんでいる物乞いをやり過ごして
足を踏み入れてみます。あまり気乗りしませんが…(汗)


※以降、食事時の方は食べ終えてから見たほうがいいかもしれません -_-;)


何があるのかと言うと、


ワット・パイの「地獄」

鳥についばまれている人。


ワット・パイの「地獄」

釜茹でにされる人。


ワット・パイの「地獄」

トゲトゲの木に登らされた挙句に弓矢で狙われる人・・・と涼しげな僧侶。


ワット・パイの「地獄」

夜叉に様々な道具で拷問を受ける人。


他にもこれでもかってぐらいに残酷な描写の人形たちがいっぱい。

・・・地獄を表しているんでしょうねぇ。



もういいです。さっさと引き揚げよっと (>_<)


時刻は、12:57。





<交通費>
あるいただけなので:0バーツ
ここまでの合計:95バーツ

つづく・・・


※旅は2010年12月27日(月)に行いました。


ワット・パイ・ローンウア




 
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