国鉄南線ワット・ンギウラーイ駅前の向かいに見える路地に入ってみます。
両側に古い木造家屋が軒を連ねています。
商店もあれば住宅もある様子。
でも静寂に包まれています…。
あとでじっくり見ることにして、まずは奥へと進みましょう。
しかし100m前後歩いて行くと突き当たりに。あれれ?
近くで涼んでいる住民のおじいさんに尋ねてみますか。
「すみません。船着き場へはどう行けばいいのでしょうか?」
「右の路地に入って行けば着くよ」
右の路地?…あ、ほんとだ。人がなんとかすれ違えるほど細い路地が
逆L字に奥へと続いているのが見えます。
ありがとうございます!
その路地を進むと・・・
川面が見えるぞ。
船着き場に出ました! 目の前はターチーン川です。
ちょうど一艘の舟が船着き場を出るところ。
今回の旅の目的は、ここに来ることだったんですよ!
なぜこんなごくフツーの船着き場にとお思いかもしれませんが…。
実は、昔むかしタイがまだ水上交通主流の時代、
まさにこの場所からスパンブリー県まで定期船が結んでいたんです。
調べたところ、自信は無いんですが上り下りともに1日1本運行していたようです。
ンギウラーイ発スパンブリー行きは、朝9時発。
エンジン付き2階建ての船で、2階は客席で定員2、30人、
1階は荷物室で、鉄道でワット・ンギウラーイ駅まで運ばれた様々な物資が
積み込まれたんだとか。
途中ターチーン川両岸に寄って客と荷物を下ろしながら
終点スパンブリーまで12時間で結んでいたそうです。
「出発します! バーンラカム、ランプラヤー、バーンプラー、ソーンピーノーン、
バーンプラーマー、カーオホン。スパンブリーまで上って行きます!」
出港時、合図にそう叫ばれていたようで。
逆にスパンブリー発ンギウラーイ行きの下りは、未明の4時発。
11時間でンギウラーイに到着。さらにワット・ンギウラーイ駅から
バンコクノーイ駅まで鉄道で2時間。バンコク到着は午後5時でした。
…と、かつては中部タイ北部とバンコクを結ぶ交通の要衝だったこの船着き場も、
今ではそんな面影など微塵も感じさせず、むしろ過去の栄華をひた隠すかのように
何の変哲も無い姿へと変貌して、今私の目の前に佇んでいます。
当時はどんな風景だったんでしょうね。全く想像できませんなぁ。
ターチーン川上流方面へと進んで行く舟を眺めながら、
そんなことを考えたりしたのでした。
あ、対岸に何か見えますね。
中国寺院がぽつんと建っています…。
<交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:32バーツ
※旅は2012年8月16日(木)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)
つづく
<参考>
Matichon book 定期船スパンブリー線(タイ語 PDF)
MUANG BORAN JOURNAL クアイジャップ・ナムコン スパン・ワットマハータート前(タイ語)
両側に古い木造家屋が軒を連ねています。
商店もあれば住宅もある様子。
でも静寂に包まれています…。
あとでじっくり見ることにして、まずは奥へと進みましょう。
しかし100m前後歩いて行くと突き当たりに。あれれ?
近くで涼んでいる住民のおじいさんに尋ねてみますか。
「すみません。船着き場へはどう行けばいいのでしょうか?」
「右の路地に入って行けば着くよ」
右の路地?…あ、ほんとだ。人がなんとかすれ違えるほど細い路地が
逆L字に奥へと続いているのが見えます。
ありがとうございます!
その路地を進むと・・・
川面が見えるぞ。
船着き場に出ました! 目の前はターチーン川です。
ちょうど一艘の舟が船着き場を出るところ。
今回の旅の目的は、ここに来ることだったんですよ!
なぜこんなごくフツーの船着き場にとお思いかもしれませんが…。
実は、昔むかしタイがまだ水上交通主流の時代、
まさにこの場所からスパンブリー県まで定期船が結んでいたんです。
調べたところ、自信は無いんですが上り下りともに1日1本運行していたようです。
ンギウラーイ発スパンブリー行きは、朝9時発。
エンジン付き2階建ての船で、2階は客席で定員2、30人、
1階は荷物室で、鉄道でワット・ンギウラーイ駅まで運ばれた様々な物資が
積み込まれたんだとか。
途中ターチーン川両岸に寄って客と荷物を下ろしながら
終点スパンブリーまで12時間で結んでいたそうです。
「出発します! バーンラカム、ランプラヤー、バーンプラー、ソーンピーノーン、
バーンプラーマー、カーオホン。スパンブリーまで上って行きます!」
出港時、合図にそう叫ばれていたようで。
逆にスパンブリー発ンギウラーイ行きの下りは、未明の4時発。
11時間でンギウラーイに到着。さらにワット・ンギウラーイ駅から
バンコクノーイ駅まで鉄道で2時間。バンコク到着は午後5時でした。
…と、かつては中部タイ北部とバンコクを結ぶ交通の要衝だったこの船着き場も、
今ではそんな面影など微塵も感じさせず、むしろ過去の栄華をひた隠すかのように
何の変哲も無い姿へと変貌して、今私の目の前に佇んでいます。
当時はどんな風景だったんでしょうね。全く想像できませんなぁ。
ターチーン川上流方面へと進んで行く舟を眺めながら、
そんなことを考えたりしたのでした。
あ、対岸に何か見えますね。
中国寺院がぽつんと建っています…。
<交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:32バーツ
※旅は2012年8月16日(木)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)
つづく
<参考>
Matichon book 定期船スパンブリー線(タイ語 PDF)
MUANG BORAN JOURNAL クアイジャップ・ナムコン スパン・ワットマハータート前(タイ語)