タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

フアイ・コークムー・ビューポイント

早過ぎるラーチャブリー行き最終便 ラーチャブリーの国境へ![9]

男の子の言う「空港」ことヘリポートを見物して戻ると、
売店の前におばちゃんが立ってこちらを見てます。

「来たの気付かなかったわよ。どの車で来たの?」

こちらこそ売店に人がいるなんて気付きませんでしたよ ^_^;)

平日じゃ売り上げほとんど無いんじゃないでしょうか。大変そう。
郡役所から補助が出てるのかな?


さて、男の子と車へと戻ります。
スアンプンに帰りますか。

14:50出発。

下り坂を駆け下りて行きます。


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オフロード・バイク好きな人には楽しめる道かもしれませんね。


09_02


舗装道路に復帰して、


09_03


お寺の横を通ります。
もうここまで来れば、すぐそこ。

スアンプン郡役所横で隊員さんは車を停めます。


さて、ずーっと悩んできたチャーター代を渡す時がやってきました。

4WD車で悪路を走ってくださいました。
500じゃ少ないので1,000ですよねぇ。

しかも隊員さん&男の子の嬉しいガイド付き。
ガイド代として200追加しますか。

ということで1,200バーツを渡そうとすると、
隊員さんは顔をしかめて、「500バーツ札あるか?」と。

いえいえ、この額でいいです。

隊員さんは渋々そこから1,000バーツ札だけを受け取り、
私を降ろして走り去って行きました。


・・・なんともあっけないお別れ(笑)

まぁ、それ以上何があるわけでもないんですが、
実直というか愛想のあまり無い性格は、職業柄なんですかね ^_^;)
逆に言えば頼りになるので、道中安心していられたってことはありますが。

時刻は15:27。


09_04


あれ? 郡役所の駐車場にロッ・トゥーらしき車があるぞ。
バス以外にも路線があるのかな?


せっかくスアンプンまで来たんだから、
あと一ヶ所ぐらいは見どころに訪れたいもの。

モーターサイ詰所へ歩いていって尋ねてみました。

アルパカ・ヒルに行けますか?

モーターサイのおじさん達は顔を見合わせて
「知ってるか?」「いや、知らない」とやってます -_-;)

アルパカっていう白くて首の長い動物がいるところですよ。

「そんな動物初めて聞いたぞ」

私の発音が悪いのかと思い、タイ文字で書いて見せてもダメ。
なんだよー。

仕方が無い。じゃ、ボークルン温泉には行けますか?
「行ける。30分かかるよ」

ええーっ!? そんなに遠いんだ。
諦めるかぁ (T_T)


ガックリ肩を落として、とりあえず辺りを散策してみることに。
すると、郡役所前の交差点から少し先にコーヒーのスタンドを発見。

場所は、


09_05


以前掲載したこの写真真ん中の、黒っぽいピックアップ車が停車している左側あたりです。


小さな木造スタンドで、三方にはカウンター席があり、
中で20代半ばぐらいの女性が一人で切り盛りしています。

チャーイェン(アイスミクルティー)ください。
ここに座って飲んでもいいですか?

「いいですよ!」


とても気さくで気が利く女性で、いきなり話がはずんでしまいました。

フアイ・コークムー・ビューポイントに行きたくて
スアンプンまで来たと話したところ、

「危ない! ミャンマーから撃たれるわよ!」
と真顔で驚かれてしまいました。

つい10年ほど前まで実際にドンパチしていたんですから、
地元の人の国境に対するイメージって、きっとそんなもんなんでしょうね。


アルパカ・ヒルについて聞いたら、知っているそうです。
なんだあのモーターサイのおじさん達は。もっと勉強しなさい -_-;)

「ここから20km先ですよ。」

なんと、またしても遠過ぎ。いずれにしても無理か…。


「ところで知ってますか? ラーチャブリー行きの便は4時台で終わるってことを」

はぁっ!? もうすぐじゃないですか!!

なんでもバスは40分間隔で運行していて、最終便が16:50発だとか。

危ない危ない。どこかへ行ってたら帰れなくなるところでした。
教えてくれてありがとうございます。

じゃ、バスが来るまでここで待たせてください ^^


この女性、地理に詳しいし英語ができるようだし性格も抜群。
コーヒースタンドをやっているだけでは勿体無い逸材ですよ。

私が困った車のチャーター仲介や観光案内サービスも併せてやれば
成功するんじゃないですかね。


「この上のほうに日本人が住んでいますよ」

こんな山の中にまで日本人がいるとは!

「タイ人と結婚してっていうパターンですけど。たまに日本に帰っているようです」


…なんて話していると目の前の道路を上の方からスーッと走ってきた車が。
あれ、ロッ・トゥー? スアンプン郡役所前で停車したじゃないですか。

あれってラーチャブリー行きのロッ・トゥーですか?

女性はハッとした顔をして「あ、そうです! 急いだほうがいいわよ」と。

じゃあ乗りますね。ありがとうございました!
と言いながらダッシュ!

「ちょっとちょっと、チャー・イェンは?」

飲み干しました。それ空です! ありがとうございました~!!


09_06


「ラーチャブリー-スアンプン」と間違いなく書いてあります。

中から「満席だよ」との声。え~っ、そんなぁ。
すると助手席のドアが開いて「前が一人分空いてますよ」と。
へぇ、前には運転手含めて3人乗るのか。

席が確保できて一安心です ^_^;)





<交通費>
車チャーター代:1,000バーツ
ここまでの合計:1,417バーツ

※旅は2013年5月3日(金)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく


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ミャンマー軍陣地が! ラーチャブリーの国境へ![8]

フアイ・コークムー・ビューポイントからミャンマー側を眺めると、

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煙が立ち上ってます。

案内板によると現在この辺りに一般人は居住していないとのことですが、
少数民族が戻って来たんでしょうかね。それとも農作業か何かか…。



「ミャンマーの陣地だ」


隊員さんがふいに背後から声をかけてきました。
振り向くと南の方角に顔を向けています。


ん?

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どこどこ?

デジカメでズームしてみましょう。


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あっ!!

山頂の木々の間に黄色い土が見えています。整地されているっぽいですね。
ミャンマー側も陣地を築いていたのか。

人の姿は確認できませんが、それでも背筋がゾクゾクします。
隊員さんは涼しい顔をしてますけどね(笑)


しかしチャーターした車の主が国境警備警察の隊員さんでラッキーでしたよ。
そうでなければ、あそこにミャンマー軍の陣地があるなんて気付かなかったでしょうから。


タイ・ミャンマー国境はこのフアイ・コークムーの箇所だけ
くさび形にミャンマー領に食い込んでいるんです。
なのでタイが陣地を築くのに最適な場所だったんでしょうね。

観光地として一般人が立ち入りできるようになったのは2006年のこと。
地元タナーウシー郡役所と国境警備警察第137中隊が協力して実現したんだとか。



タイ・ミャンマー国境の景色をもう十分目に焼き付けたので、戻るとしますか。


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途中、上半身裸のおっちゃんのいる小屋のところで、
隊員さんが「ほら、これがトーチョードーだ」と。


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国境警備警察第137中隊の活動を紹介するパネルが小屋の壁面に貼られていて
その中の隊員の写真の部分を指差しました。

司令官が中隊本部を訪れた際の写真のようですね。


隊員さんはおっちゃんとまた話し出しています。

「あっちに空港があるよ!」
男の子が私を誘ったのでついて行ってみることに。


途中、道の脇にこんなものが。


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ジャックフルーツってこんなふうに幹の途中からゴロゴロと実るんですね~。
面白いもんです。


お、どうやらあそこのようですね、男の子の言う「空港」って。


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これは、やっぱり…


08_08


ヘリポートですね。そうだと思いましたよ ^^

そこからはタイ側の景色が見下ろせます。


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スアンプンの郡役所があるのは、中央やや左寄りの白く見える辺りかな?





<交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:417バーツ

※旅は2013年5月3日(金)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく


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ミャンマー国境フアイ・コークムー ラーチャブリーの国境へ![7]

タイ・ミャンマー国境のフアイ・コークムー・ビューポイントに到着しました!

国境警備警察の隊員さんは車を端に寄せて停車。

時刻は、14:24。
クルア・ガリアンを出て34分でした。
23kmほどの道のりだったようです。


車を降りてまず目に付いたのは、


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売店のようですね。しーんと静まりかえっていて人の気配が無いですが。
お、売店脇に発見。


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間違いなくフアイ・コークムーです ^_^;)
横面には、

ラーチャブリー
  84
 バンコク


と。84はラーチャブリー市街地からの距離かな?
グーグルマップによれば、バンコクからは180kmらしいので。


で、売店の右横には、


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西側を向いたちょっとした展望台が。
どこからがミャンマーなの?と男の子に聞いてみると、


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「そこ」
と、ちょっと下を指差すではないですか。

本当にすぐ目の前がミャンマー領ってことか。
確かにグーグルマップでも尾根の稜線のほんのちょっと西側に国境線が走っています。


「あっちのほうがよく見えるよ」
そう言って男の子が歩いて行くのでついていくことに。


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ガイド、ありがとうございます ^^


少し先に小屋が建っていて、上半身裸の酒好きそうなおっちゃんが涼んでいます。
男の子を見かけて声をかけたものの、恥ずかしいからか無視。

「なんだよ。サワッディーしてくれないのかい」
おっちゃんが笑ってます。

遅れて歩いて来た隊員さんが親しげにおっちゃんと話し始めました。
後で尋ねたところ、おっちゃんも国境警備警察隊員なんだそうで。
まさか、ここに常駐してるってことかな? そりゃ大変そうです。


コンクリート舗装された細い登り道を歩いて行くと、


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ワンちゃんがどこからともなく現れてついてきてるし(笑)


竹林の間をずんずん進んで行くと、


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あそこがてっぺんのようですね。
よいしょっと。


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着いたー!!


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        サイアム国境
   フアイ・コークムー・ビューポイント
ラーチャブリー県スアンプン郡タナーウシー村


と書かれた看板にタイ国旗がはためいています。


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向こうに見える山々は全てミャンマー領
ついに国境まで来たという実感が湧いてちょっと感動です。

案内板によると、このフアイ・コークムーの地には1996年から
国境警備警察第137中隊が陣地を設営し、国境監視にあたってきたんだとか。

この一帯にはかつてカレン族、ポー・カレン族などといった少数民族が
居住するとともに、ミャンマー軍政に反対する勢力も逃げ込んでいました。

ミャンマー軍の攻撃に遭い分散したカレン民族同盟(KNU)の一派で
1999年にバンコクのミャンマー大使館で、翌2000年にはラーチャブリー病院で
人質取て立てこもり事件を起こした「ゴッド・アーミー」もこの辺りに潜伏したり、
スアンプンにあったミャンマー政府の抑圧から逃げてきた人達の
収容センターに身を寄せたりしていたんだそうで(01年にタイ側へ投降済み)。

当時はミャンマー側からのみならずタイ側からの発砲もあるきな臭い地域でしたが、
99年にミャンマー軍が掃討作戦を行い制圧してからこの地は平穏になったようです。
その代わり居住者は、タイ国境警備警察隊員以外いなくなってしまいましたが。


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土嚢で築かれた塹壕が、そんな緊迫した時代の面影を今に伝えています。





<交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:417バーツ

※旅は2013年5月3日(金)に行いました。
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<参考>
フアイ・コークムー・ビューポイントに立つ案内板の文面
Wikipedia「ゴッド・アーミーによるミャンマー大使館及びラーチャブリー病院占拠事件」
(タイ語)

つづく


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国境へチャーターした車の主は… ラーチャブリーの国境へ![6]

ランチをした「クルア・ガリアン」で車を手配してくれたので、
テーブルでしばし待ちます。

・・・

「来ましたよ」

店員の女性に声をかけられて外を見ると、
4WDらしきピックアップ車が横付けされているじゃないですか。

いつの間に来たんだ。気付きませんでした ^_^;)

ありがとうございました。
店員さんにお礼を言い、車へ向かいます。

すると、小さなの男の子が車から出てきて小走りに私とすれ違って店の奥へと。
ん? 車の主は店の関係者かな?


車の前では30代半ばぐらいの男性が待っていました。
日に焼けてどこか精悍な顔立ちです。

ワイをしてフアイ・コークムー・ビューポイントに行きたい旨を告げ、
車に乗りました。

ふと後部座席を見てビックリ。
警察の制服が無造作に放ってあるじゃないですか!

えっ!? どういうこと?


男性はわりと無表情で車を発進させます。
時刻は13:46。


あ、あの、警察の方ですか?

「トーチョードーだよ」

出たこの言葉! 私がポカーンとした顔をしているのに気付いたのか、

「タムルアット・トラウェーン・チャーイデーン」と。
訳すと「国境警備警察」!!

ตำรวจตระเวนายแน の頭文字で ตชด. トーチョードーなんですね。

国境警備警察の隊員さんなのか。どうりで精悍なワケです。


ってか、そんな人がどうして!?
今日は非番であることを密かに願いつつ… ^_^;)


車は住宅の建つ一角を抜け、山へと向かい始めました。

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再び隊員さんに質問です。
チャーター代はおいくらでしょうか?

「いくらでもいいよ」


それが一番困るー -_-;)


すると隊員さんの携帯に電話が。
「もう出ちゃったよ」

なんだ? どうやらさっきの子どものことのよう。
困った顔をしているので、戻ってもいいですよと告げると、
「ちょっと待ってね」と苦笑いをしてUターン。


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振り出しに戻る、です(笑)


さっきの男の子がスタタタと走って来て、狭い後部座席に乗り込みました。
さぁ、再スタートです。時刻は13:50。


男の子は物静かでいい子にしてます。
きっとお父さんは怖いんだろうな~とか考えてみたり。

後ろを振り向いて歳を尋ねてみると「8つ」とのこと。
「今小学2年生だけど、もうすぐ3年生になるよ」
ん? 計算が合わない気がするんだけど、タイではこうなのかな?


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だんだんと山道っぽくなってきましたよ。

車が速度を緩めました。


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このT字路を右折します。
あ、看板があるぞ。


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     サイアム国境
フアイ・コークムー・ビューポイント
       8km→


タイの旧国名サイアムを使ってるところがいいですね。

右折した途端に風景が一層淋しくなり、


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さらに進むと、

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未舗装の悪路に突入。

右折したらいきなり、なんていうんですか? 林道?


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急峻な上り坂やら


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下り坂を慎重な運転で進んで行きます。

「こっちは4WDではなくても走れるようになったから、
 もっぱらカオ・クラジョームに行くことが多いんだ」

いえいえ、4WD車でかつある程度の運転技術がないと無理だと思います!

カオ・クラジョームはもう少し北西にある山で、
テントを張って日の出を楽しんだりすることで人気があるようです。
でも国境にある山ではないんですよね。


長い上り坂を登り切ると


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空が開けました。そろそろかな?
右折すると


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お、何か見えますよ。着いたようです!





<交通費>
車に乗っていただけなので:0バーツ
ここまでの合計:417バーツ

※旅は2013年5月3日(金)に行いました。
元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく


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