ワット・ムーンサーンからウアラーイ通りに出た角に
風変りな祠が立ってました。祀られているのは、


11_01


牛?

そういえばウアラーイとは、「シマウシ」の意味。
そういう種の牛がいるわけではなく、模様のある牛ってことらしいですが。

何かいわくがありそうですね。

傍に建つ案内板などによると、こういうことだそうです。

1558年からビルマの支配下にあったチェンマイは、
1774年にトンブリー王朝の援軍を受けることでビルマの支配下を脱し、
ランナー王朝の復興を果たしました。以前の王家とは別ですが。

しかしビルマ支配下末期の内乱やビルマとの戦いで
チェンマイの町は廃墟と化していました。
仕方なく王もランパーンに住んでいたほど。

時の王はとにかくチェンマイの人口を増やさなければならないと、
周辺国を攻撃しては難民を呼び込んだり、強制移住させたりし始めました。

チェンマイ
北北西280kmほどの現ミャンマー領の町モンパン攻撃時に
連行してきたタイヤイ族を住まわせたのが、このウアラーイ地区でした。
18世紀末~19世紀初頭と思われます。

王は移住させた民衆のうち、職人は町の発展のために中心部に、
そうでない民衆は周縁部に住まわせる政策を執っていました。

ここに住むことになったタイヤイ族の人々は、
そう、銀細工職人集団だったのです。

元々モンパンで居住していた地域の名がウアラーイ
なんでも谷間の地域で、そこの洞窟には金色に黒の模様の入った
特別な牛が住んでいて、谷に下りては銀の糞を落として歩いたんだとか。

住民が銀の牛糞を拾って加工したのが、
この集団の銀細工の始まりなんだそうで。

そして移住先のここにも故郷の地名を名付けたのでした。


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それで牛がウアラーイ地区の守り神となっているんですね。
納得。


さてウアラーイ通りを北へ歩いていきましょう。
時刻は、15:05。


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農閑期の副収入といった程度で引き継がれてきた銀細工の技でしたが、
時代の流れで会社勤めをする人が増え職人が減少。一時は50家族ほどに。

そんなこともあってワット・シースパン住職が
保護育成活動を始めたってことですね。

現在ではまた増えてきていることでしょう。
ウアラーイ地区のほぼ全ての家庭が銀細工の技術を持っていると
記述しているサイトも見かけましたので。


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あ、銀細工を売る店がありましたよ。


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道の反対側にも。

そうそう、このウアラーイ通りは毎土曜日に歩行者天国となり、
露店が多数並ぶんだそうで。17時頃から活気が出てくるんだとか。
今日は水曜日で残念です。


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おっ、とある店先でトグロを巻いているのは、
チェンマイ名物ピリ辛ソーセージのサイウアですね。

ちなみにサイウアのタイ文字綴りは ไส้อั่ว。
牛は วัว でカタカナだと同じウアですが、意味は違います。
サイウアには牛肉は使われず、豚肉オンリーなんですよ。


6分ほどでお堀端の通りに出ました。
すぐ先には、


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チェンマイ門が。

説明書きによると、マンラーイ王のチェンマイ遷都(ランナー王国成立)の
1296年に建設。関係の深かったランプーンへ向かう出口だったんだとか。

その後1801年、1966-69年に修復が行われたとのこと。
そんなチェンマイ門から城内に入り左手を眺めると、


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チェンマイ門市場と書かれた市場が目に入りました。
行ってみますか。


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中に入ると、さすがに夕方なのでほとんど営業していませんでした。
やっぱり市場は午前中に来ないとダメかぁ。

早々にチェンマイ門市場を後にして、
チェンマイ門前の交差点を左折。路地に入って北上します。


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この辺は静かなんですね。しかし英語の看板が急に増えましたよ。
いかにも外国人向け観光地然としてきました。

とりあえずターペー門へ向かおうと思います。
この先を右に進んだほうが近そうだな。




<旅費交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:2,288バーツ

※旅は2015年2月18日(水)に行いました。

<参考> ウィキペディア「ラーンナー」

元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく

ワットシースパン

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