首都警察プラッププラーチャイ署前に到着。


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場所はここです(グーグルマップ)。

次なる目的地はここの4階にあるそうなんですが、
どこから入るんだ?

1階の窓口で恐る恐る尋ねると、横の階段を上がってくださいと
にこやかに教えてくれました。


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中央のここだな。上りましょう。

正面に国王肖像画が掲げられた2階から
また細い階段を上ると、


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ようやく警察署内らしい風景の3階に。

さてここからは? と戸惑っていると、
通りかかった警官がどこに行くのかと
またもやにこやかに話しかけてくれました。

廟に行きたいんですが。

「この階段を上がってください」

ありがとうございます。
本当だ。↑との看板がぶら下がってますね。

トイレを借りたのち4階へ上ると


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正面にはエレベーターが。
なんだ、やっぱりあったのか -_-;)

それはさておき「市民の平和を守る者」との標語付きの
警官イラストがカッコイイですね~。

←との案内に従い、左の広い屋上に出ると、


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左端にありましたよ!

時刻は、12:56。


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宝くじに当たる5大願掛けスポットの3か所め、
二哥豊廟です。

タイ語では、サーン・ポープージャオ・イーコーホン
(ศาลพ่อปู่เจ้ายี่กอฮง)と言います。

あ、しまった。 お供えグッズ買ってくるの忘れた。
そもそもどこで売ってるんだ? -_-;)


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見ると、線香と黄色い花輪の他に、
ホットドッグみたいな串刺しの赤いロウソクが お供えしてあります。


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さあ、警察署の屋上にあるこの風変りな廟に入ってみますか。


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2本の象牙の奥にはラマ5世像が鎮座していますね。

ん? 手前左端のコップに入った黒い液体はなんぞや?

後で調べたところ、これもお供え物で、
中国式ホットコーヒー「オーユア」(โอยัวะ)だそう。
「烏熱」の潮州語読みで「黒くて熱い」の意味だとか。

ここでピンときた方もいらっしゃるのでは?
タイ式アイスコーヒー「オーリアン」(โอเลี้ยง)は、
「烏涼」=「黒くて冷たい」で、オーユアと対になってるんですね。


奥右側には、


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いかにも中国人な出で立ちの男性の写真が飾ってあります。

この人こそここのご本尊、二哥豊こと鄭智勇その人。
下部には鄭智勇先生との漢字書きが。

1849年生まれのこの方、出身はタイか中国かはっきりしてないのですが、
16歳の時にバンコクの賭博場で使用人となったそうで。

その後チェンマイで商売をした後バンコクへ戻り、
宝くじ販売を始めます。どうやらこの区域初の宝くじだったようで。

と言っても今のと異なり、札に書かれた38種のタイ文字を
当てる「フアイ・ゴーコー」(หวย กข)と呼ばれるもの。
公認の他にヤミもありましたが、この方が始めたのは恐らく前者でしょう。

当時大人気だったことで成功し、この地に家を建てます。

宝くじにご利益がある最強の願掛けスポットとも呼ばれるのは、
そういった経緯からなんですね。


しかしです。宝くじがあまりにも人気を博したため、
ラマ5世末期からラマ6世初期にかけて規制され、
フアイ・ゴーコーが廃止されてしまいました。

そこで中国航路運航や精米所経営などを始めたものの、
負債を抱え破産し、全財産を国庫に没収されるという憂き目に。


実は彼は儲かっている頃に道路、橋、学校などの建設に
財産を寄付していたんです。
さらに報徳善堂の前身の設立(1909年)にも関わっています。

恐らくそれがあったからでしょう。時のラマ6世から
住居だけはそのまま住み続けて良いと特赦を受けたのです。

さらに1918年、ラマ6世からテーチャワニット(เตชะวณิช)の姓を
下賜され、徴税請負人の職位を授かりました。


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左端には、この方のもう一枚の写真が。
ホン・テーチャワニットとタイ名が書かれています。

徴税請負人とは、政府に代わり税金を徴収する役目の人で、
この仕事で財を成した華僑が数多くいます。
確かタクシン氏の祖父だか曽祖父だかもそうだったはず。

公共への寄付は続き、チュラロンコン大学病院建設に出資、
タイ赤十字にも多額の寄付をしています。

そして1936年に他界。

ちょうど警察署が火災に遭い代替建設地を探していたところで、
テーチャワニット氏住居の敷地に白羽の矢が立ちます。

警察署が建設され、屋上に彼を祀る廟が設けられたのでした。


年代的に、今の建物は2代目でしょうかね。


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中央のラマ5世像を見上げます…。




<旅費交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:166バーツ

※旅は2015年7月22日(水)に行いました。

<参考>
chinatownyaowarach.com "ศาลพ่อปู่ยี่กอฮง"
Wikipedia "พระอนุวัฒน์ราชนิยม (ฮง เตชะวณิช)"
Wikipedia "มูลนิธิป่อเต็กตึ๊ง"
"สถานีตำรวจนครบาลพลับพลาไชย ๒"

元記事(楽天ブログ タイとタイ語に魅せられて)


つづく

二哥豊廟

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