タイ~バンコク周辺バス日帰り旅~

タイ・バンコクや近県をバス、ソンテオなどの公共交通機関だけで日帰り旅をした様子を綴る旅行記です。
タイ料理屋台から水上マーケット、百年市場、日本の残した足跡まで無鉄砲に飛び回っています。 ※楽天ブログ『タイとタイ語に魅せられて』の1日旅の記事だけを抜粋しました。

バーン・サークラーへの旅<2009年>

バーン・サークラーへの旅[1]

バンコク海への旅を計画していた数ヶ月前のこと。

ポム・プラジュンからバンコク・シービュー・レストランまでの
海岸線付近を、私はグーグル・マップの航空写真を使って眺めていました。

そこにあるのは、養殖池だけ。
延々と短冊状の養殖池が続いています。

が、その中にポツンと一か所だけ集落があることに気がつきました。
場所はちょうどポム・プラジュンとバンコク・シービュー・レストランの中間あたり。

周囲見渡す限りの養殖池。
そんな中にあって、まさに陸の孤島のよう。


この集落、きっと何かあるに違いない!


情報収集してみるとこの集落は、「バーン・サークラー」
と言うんだとか。

その他いくつか興味深い情報も得られました。
これは行ってみるしかないでしょう!

というワケで7月22日(水)に早速出発~!!(笑)


題して、「バーン・サークラーへの旅」(そのままじゃん 汗)

今回の出発点は、高架電車BTSのサイアム駅

ここからシーロム線に乗り、5月に延伸したウォンウィエンヤイ駅経由で
行ってみようという魂胆です。


BTSサイアム駅から出発!


BTSに乗り込みま~す。
時刻は9:40。

スラサック駅で少々停車したBTSは、元の終点サパーン・タクシン駅手前で
車内の電灯がしばし消えて非常灯のみに。まるで昔の営団銀座線みたいですね。

サパーン・タクシン駅を出ると、いよいよチャオプラヤー川を渡り、
トンブリー側へ入ります。

あれ? 対向列車がすれ違ったぞ。
「延伸部分は単線」との噂を聞いた気がするんですが、見事に複線ですねぇ。
気付きませんでしたけど、橋の部分のみ単線なんでしょうか?

そんなことを考えている間に、終点のウォンウィエンヤイ駅に到着!


終点ウォンウィエンヤイ駅到着


ほぉー、アーチ状に全体を覆った屋根が素敵ですね~。


ホームの端から線路の先を眺めると、結構先まで完成している雰囲気です。


先の工事も進んでるみたいですね


たしかバーンケーまで伸びるんですよね。バーンケーのTHE MALLには随分前に行きました。
あんな遠くまでBTSで行けるなんて夢のようですなー。


さて、これからの道のりを案内板で確認しましょう。


地図でウォンウィエンヤイまでの道を確認 


左上の●印が、駅名の由来となった「ウォンウィエンヤイ」(大ロータリー)です。
せっかくだから、そこまで歩くとしますか。

時刻は、10:02。
階段を下りててくてくと歩き始めました。




<交通費>
BTS:30バーツ
ここまでの合計:30バーツ


※旅は2009年7月22日(水)に行いました。


つづく


サイアム駅~ウォンウィエンヤイ駅

※ 赤い線が今回の旅の道程です。ピンク色は今までの旅で通った道です。

ウォンウィエンヤイ ~ バーン・サークラーへの旅[2]

「BTSウォンウィエンヤイ駅はウォンウィエンヤイから遠い」
よくこんな話を聞いてました。

じゃぁ、徒歩何分なんだ?

との疑問がずっとあったのです。
予想は6,7分かな?

ウォンウィエンヤイ駅を出た私は、それを確かめることも兼ねて
ウォンウィエンヤイまで歩くことにしました(笑)


BTSの高架沿いに交差点まで行ったところで右折。
狭かったり障害物の結構ある歩道をのんびり進み、
ウォンウィエンヤイ前の歩道橋に登ったところで時計を確認しました。

12分!

思ったよりも遠かったですね。

みなさん、
BTSウォンウィエンヤイ駅からウォンウィエンヤイまで徒歩12分
ですよ~!


ウォンウィエンヤイ


歩道橋から見たウォンウィエンヤイです。
去年来た時にやっていた工事が終わり、奇麗になってますね。
中心に立つタークシン王騎馬像が凛々しく見えます。


さて、ここからバスに乗るので歩道橋を下りてロータリーへ。

あれ? バス停が無い!

てっきり戦勝記念塔のようにロータリーにバス停が集まってるんだと思ったら、
ウォンウィエンヤイは違うんですね。バス停が無いのです。

さっき歩いてきた道を少し戻り、ウォンウィエンヤイから2本目の歩道橋下に
バス停があったので、そこで待ちます。


しばらくしてやって来たのは・・・20番バス。



2つめの歩道橋下から20番バスに乗車


ポム・プラジュンへ行く際にもお世話になった路線です。
乗り込んで、車掌に「ジェーディー」と告げ20バーツ渡します。

「22バーツ」

へ!? 結構高いんですね。
金色の2バーツ硬貨を慌てて渡しました。

時刻は10:24。


ダーオカノン運河を越え、ラマ2世通り交差点に差し掛かると、
高架橋下に大きな蟻のオブジェが見えました。
この辺りが「バーン・モット」(「モット」は「蟻」の意味)というところ
だからなんでしょう。でもちょっとビックリしましたよ(笑)

プラプラデーン三叉路を越えたところから真っ直ぐの道になり、
20番バスは100キロ超でかっ飛ばします。ちょっと怖いです…(汗)

以前乗った時はウトウトしてたので分かりませんでしたが、
かなりの距離を飛ばしました。
これだけ遠くまで走るんだったら、あのバス代で妥当でしょう。

見覚えのあるジェーディー三叉路を過ぎたバスは、
ほどなくして終点のプラサムット・ジェーディーに到着!
ちょうど11:00です。


終点プラサムット・ジェーディーに到着した20番バス


乗客全員を降ろした20番バスを見送ります。


また来ちゃいました、プラサムット・ジェーディー。



<交通費>
20番バス:22バーツ
ここまでの合計:52バーツ


※旅は2009年7月22日(水)に行いました。


つづく



ウォンウィエンヤイ~プラサムットジェーディー

バーン・サークラーに到着! ~ バーン・サークラーへの旅[3]

さて、ここプラサムット・ジェーディーに来たのは、
バーン・サークラー行きのソンテオ路線がここから出てるらしいからなのです。

ソンテオが並んでいる一角へ向おうとしたその時、
遠くから一台のソンテオが向かって来ます。


あ、ソンテオが来る!


取り敢えずあのソンテオの行き先を確認してみるか。

目の前に差し掛かります。
車体横の行き先表示を急いで見ると、


このソンテオです!


サークラー アンプー(郡役所) ジェーディー

と。これだ!!
慌てて飛び乗りました。


「写真撮るだけで乗らないのかと思ったよ。ハハハ」

と車掌のおばちゃんに冷やかされながら、奥に座ります。
運賃は、8バーツ。

スックサワット通りを走ったソンテオは、サッパサーミット運河を渡りました。
この運河は途中からピッタヤーロンコーン運河と名前を変えます。
そうです。バンコク・シービュー・レストランへの船着場のある、あの運河です。

渡ってすぐ右折。
間もなく沿道には人家がほとんど見えなくなり、
両側とも養殖池が広がる景色に!


道の両側に池が続きます…


ソンテオは、養殖池の間を、時にはくねくねと進んで行きます。

プラサムット・ジェーディーを出発して20分で、
終点、今回の旅の目的地のバーン・サークラーに到着しました!


ソンテオが去った終点で、立ち尽くす私。
さて、どうするかな。


バーン・サークラーに到着!




<交通費>
ソンテオ:8バーツ
ここまでの合計:60バーツ


※旅は2009年7月22日(水)に行いました。


つづく


プラサムットジェーディー~バーンサークラー

特産品「伸ばしエビ」 ~ バーン・サークラーへの旅[4]

あっけなくバーン・サークラーに到着してしまいました(笑)

取り敢えずちょっと歩いて戻り、集落の入り口へ。


バーン・サークラーの入り口ゲート


「ナークルアのサークラー住民一同歓迎いたします。」

こんなフレーズの書かれたゲートが、
バーン・サークラーの集落入り口に立っていました。

あ、ちなみにここの正式な住所は、
サムットプラーカーン県プラサムット・ジェーディー郡
ナークルア町(タンボン)バーン・サークラー
…となります。


ゲートの横へ目をやると、


ゲート横も養殖池が広がるのどかな光景


エビ養殖池の、のどかな光景が。
この一帯の土地は塩分を含んでいるため、農業には適さないんだそうです。
なので、住民は主に、エビ養殖と塩田での塩採取に従事しているんだとか。


さて、集落の中へと向かいますか。


ソンテオの終点を過ぎたところには市場のような商店街のようなところが。


さびれた雰囲気漂う商店…


ちゃんと営業してるんでしょうか??
ここまで来たものの期待外れに終わるのでは、
との不安が頭をもたげてきました・・・(汗)


さらに進むと左側に看板が賑やかなお店が。


「クン・イアット」を売るお店


「スントーンおばさんのクン・イアット OTOP商品」

おー、あった、あった!

クン・イアット(伸ばしエビ)とは、ここバーン・サークラーにしかない特産品。
OTOP(タイ版一村一品運動)の指定商品なんですね。

早速お店を覗いてみることにします!



「クン・イアット」


これがクン・イアットなんですか?

「そうだよ。OTOP商品だ。」
お店のおばさんが味見させてくれました。

塩と砂糖の味付けの絶妙なバランスがとても美味しいです!


ナベに身を伸ばしたエビを並べ、その上に砂糖と塩をまぶします。
で、またその上に伸ばしたエビを並べ…と何層にも重ねた上に
重石代わりの丸いまな板で蓋をして、45分ほど火にかけて出来上がり。

実演して見せるところもあるそうです。

味見してしまうとダメですね(笑)
本当に美味しかったので、半キロ買っちゃいました。

ふと横を見ると、


塩田で取れた塩も売ってます


おっ、この塩は塩田で取れたものですか?

「そうだよ。小さいのは10バーツ。」

思わず塩も追加で購入!


「お寺に来たのかい?」

はい、そうです。

グーグル・マップを眺めてて興味を持ったから来た、
なんて答えても怪訝な顔をされるだけでしょうから、そう答えておきました(笑)




<交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:60バーツ


※旅は2009年7月22日(水)に行いました。


つづく


バーンサークラー

ワット・サークラー ~ バーン・サークラーへの旅[5]

お寺はどこですか?

クン・イアットのお店のおばさんに尋ねてみました。

「この道を真っ直ぐ行ったところだよ。工事中で歩きにくいけどね。」


道の先にお寺の屋根が見えます


あ、ホントだ。
道の先にお寺の三角屋根が見えます。

工事中の箇所を抜けると橋がかかっています。
渡りながら右側=北のほうを眺めると、


運河を北へ行くとサッパサーミット運河に出ます


この集落にとって、かつては交通の中心となった運河のようです。
しばらく北上すると、サッパサーミット運河に出ることができます。

一方、橋の左側の景色はというと・・・
後に取っておきます。もったいぶってスミマセン(笑)


さて橋を渡りお寺に着きました!


ワット・サークラー


ワット・サークラーです。

正直、本堂(写真右端)はこれといった特徴もないのですが、
その代わり、境内の右奥には少々有名なものが。


ワット・サークラーの斜塔


この仏塔、西に15度傾いています。
いわば、バーン・サークラーの斜塔

実はこの仏塔、アユタヤ朝期のものと推定されています。

そうなんです。従って、このバーン・サークラーの集落も
14,5世紀のアユタヤ朝初期からあるらしいのです。
歴史のある集落だったんですねー。


ついでなので、この集落の歴史の話をもう一つ。

時は、隣国ビルマとまだ戦争をしていたラマ1世治世(1782-1809年)のこと。
若い男性が徴兵され、女性と子どもとお年寄りしか残っていないこの集落に
ある日ビルマ軍が、人と兵糧の略奪のために攻めてきたのです。

残った女性たちは、農具を手に取りビルマ軍と闘い、
地理を知り尽くしていたこともあり、なんとついにはビルマ軍を撃退しました。


それ以来、この集落は、勇敢な女性の集落=バーン・サーオ・クラー
と呼ばれるようになり、それがいつしか訛って「バーン・サークラー」
になったのだそうです。


・・・やっぱり、何かある集落でした。

グーグル・マップで気になった時の勘は、
当たっていたようです。ま、たまたまですけど(笑)




<交通費>
歩いただけなので:0バーツ
ここまでの合計:60バーツ


※旅は2009年7月22日(水)に行いました。


つづく


バーンサークラー 

 
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